宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、4月28日16時9分(日本時間)に打ち上げられたロシアのプログレス宇宙船(59P)が通信障害、姿勢異常が確認され、ロシアがISS(国際宇宙ステーション)へのドッキングを断念したと発表した。
ロシア連邦宇宙局からの情報によると、地上局から59Pにコマンド(指令)を送り復旧を試みたものの、姿勢が制御できない状況で、原因究明作業が行われている。
59Pは、ISSに水や酸素、補給用推進剤(燃料)などを輸送する予定だったが、現時点ではISSに十分な物資があるため、当面、軌道上のクルーの活動や「きぼう」日本実験棟を含めたISSの運用に支障はない見通し。なお、59PにはJAXAの物品は搭載されていなかった。
今後の物資補給計画や、油井宇宙飛行士搭乗予定のソユーズ宇宙船(43S)の打ち上げ計画への影響は、ロシアによる原因究明の状況を踏まえ、国際調整により決定される。