新関西国際空港3月期決算、国際線発着増とLCC就航で増収増益

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新関西国先空港が発表した2013年3月期決算は、関西国際空港と伊丹空港の連結決算を合計した営業利益が前年同期比50.8%増の267億9200万円と大幅増益となった。

同社は昨年7月に経営統合したため、関空、伊丹の経営成績を合算して前年度の旧関西空港の連結決算と比較した。

関空の航空機発着回数は、国際線が夏期・冬期国際線スケジュールが過去最多となったことや、国内線についてもLCC(格安航空会社)による新規就航・増便が相次いだことにより同19%増の12万9000回となった。

航空旅客数では、国際線が外国人旅客数が開港以来最多となるなど、同13%増の1142万2000人だった。国内線についても、LCCの新規就航により同43%増の537万5000人と大幅な増加となった。

貨物量は、世界経済の低迷や円高の影響などにより、同3%減の68万7000トンとなった。

大阪国際空港は、東日本大震災の影響からの回復により、航空機発着回数が同3.8%増の12万8000回、航空旅客数が同1.8%増の1314万7000人と前年を上回った。貨物量は同5.7%増の12万トンだった。

両空港合計の営業収益は、関空の国際線旅客数の増加や、空港運営事業の旅客サービス施設使用料、商業事業の直営事業収入(物販店や免税店など)を中心に増収となった効果で、同15.3%増の1017億6900万円だった。

経常利益は、営業外収益に政府補給金収入69億円、営業外費用に支払利息などを計上し、経常利益は180億円の大幅な黒字となった。

経営統合後の2012年7月~2013年3月期の業績は、営業収益が788億4800万円、営業利益が209億3300万円、経常利益が158億7100万円。当期損益は資産評価により評価減が発生し、特別損失として計上、26億5200万円の赤字だった。

今期の通期業績見通しは、航空機発着回数がLCCの更なる新規就航・増便などを踏まえ、前年と比べ2万9000回の増加を、航空旅客数も発着回数の増加等を踏まえ、205万人の増加を見込むことなどから、営業収益が同10.9%増の1129億円を予想。

営業利益が同3.4%増の277億円、経常利益が同28.0%減の130億円、当期利益が79億円となる見通し。

《レスポンス編集部》

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