三菱重工業が発表した2012年4-12月期(第3四半期累計)の連結決算によると経常利益は前年同期比6.5%増の740億円となった。
売上高は同0.7%増の1兆9733億円と微増だった。ただ、期中の受注高は同11.0%減の1兆8800億円と大幅マイナスだった。
船舶・海洋事業は、期中にフェリー4隻、自動車運搬船3隻、巡視船2隻、LPG船1隻、RORO船1隻など、合計14隻を引き渡した。前年同期と比べて3隻マイナスで売上げも減収だった。収益は受注工事損失引当金の見直しで損失が縮小した。
航空・宇宙事業は民間航空機が増加したものの、防衛関係、宇宙関係の受注が減少で、売上げは減収となった。B777の累計引き渡し数は66機で前年同期より2機増えた。B787は前年同期の18機から今期は36機と倍増した。収益は民間航空機の採算改善で増益となった。
汎用機・特殊車両事業は、ターボチャージャーの受注増加などで増収増益となった。
全体の収益は、原子力再稼働遅延影響や新設火力プラントの売価下落などの影響で営業利益は同19.9%減の785億円と大幅減益となった。四半期純利益は同52.5%増の499億円だった。
通期業績見通しは売上高は前回予想を据え置いたが、収益は円安による為替差益の効果で上方修正した。営業利益は前回予想より150億円増の1450億円、経常利益が300億円増の1200億円、当期純利益が200億円増の700億円となる見通し。