ダイハツ工業は1月31日、2013年3月期第3四半期決算を発表した。それによると、通期の見通しが売上高1兆7300億円(前期比6.0%増)、営業利益1300億円(同12.6%増)、当期純利益780億円(同19.7%)と、2期連続の増収、4期連続の営業増益を見込む。
そんな好調なダイハツだが、インドネシアでは頭を抱えている。というのも、インドネシア政府が昨年末までに発表すると見られていた低価格エコカー生産の優遇策が、一向にまとまらないからだ。そのため、「適用第1号車(『アイラ』)」を開発した同社は、大量の予約車を抱え、販売開始でお預けを食らっている格好なのだ。
「まだ下りていない。見通しは全くわかりません。3月になるのか、4月になるのか……。確かに販売にその影響はある。決まらないと、価格決定ができませんから。いまは待ちという形ですが、生産はしています」と入江誠上級執行役員は困惑気味だ。
インドネシアの販売も前期比2ケタ増と好調なのでいいようなものだが、ダイハツとしてはいい加減にしてほしいという心境だろう。