ACE(Advanced Composition Explorer)とは宇宙科学ミッション事務所とペイロード開発局によって運営されるNASAの探索ミッションだ。ACEは、いわゆる「宇宙気象」を観察・レポートすることがその役目だ。
同ミッションの探査機は1997年8月25日、マクドネル・ダグラス(現ボーイング)『デルタ II 7920』ロケットにっよてフロリダのケネディー宇宙センターから打ち上げられた。
地球には太陽からだけではなく、惑星間や銀河からの絶え間なく粒子が降り注いでいる。このエネルギー粒子についての研究は、太陽系の発生と進化の解明につながる。
ACE宇宙船は6つの高解像度センサーと3つのモニター装置を装備。太陽からの低エネルギー粒子や高エネルギーの銀河粒子のサンプルを集めることができる。
ACE宇宙船は、地表から150万km、太陽から1億4850万kmに位置する地球と太陽の引力が均衡する「L1秤動ポイント」を周回しており、ACEはそのL1ロケーションから太陽風や惑星間磁気フィールド、太陽によって加速された高エネルギー粒子、または太陽圏やその先の銀河宙域からの加速された粒子を観測できる。
ACEはまた、ほぼ7日間24時間の太陽風パラメーターや太陽エネルギー粒子の強度など、宇宙気象を探査。またACEは配電網に負担をかけたり、通信を妨害する可能性のある磁気嵐の注意報や警報(約1時間前後)を発令したり、宇宙飛行士に危機を告知する役目も持ち合わせている。
この宇宙船はL1を2014年まで周回し続ける十分な燃料を搭載している。