ピンボールをデジタル化して後世に残す

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ピンボールをデジタル化して後世に残したい・・・FarSight Studiosが始めたKickstarter
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FarSight Studiosは米国カリフォルニア州リトルサンバーナディーノ山脈に拠点を置き、約20年間の歴史を持つデベロッパー。特にピンボールのゲーム化には高い実力を発揮していて、『Pinball Arcade』というゲームを現在PS3/Xbox360/PSVita/Mac/iOS/Android向けに提供中で、ニンテンドー3DSやWii U向けにも計画中です。

ピンボールは盤面を転がる球をフリッパーで打ち返して通過した箇所によって得点が加算され、それを競うというゲーム機です。主にバーなどに設置され人気を集め、アタリ、ミッドウェイ、ウィリアムス、セガなど後に家庭用ゲームで興隆した企業も辿ればピンボール、という会社も多くあります。

FarSight Studiosのデジタル化はオリジナルに忠実なもので、まず実際に稼働するピンボールの実機を入手(壊れているものは修復)。その後、あらゆる部分を高解像度デジタル写真化。それを下に3Dモデルを作成します。次に非常に原始的なデジタル回路で制御されているゲームロジックをエミュレートし再現。サウンドも同様です。物理エンジンも改良を続けていて、フィールド上の細かい箇所によってパラメータを操作可能にしています。最後に専門家やライセンス元の審査を経て、ゲームに実装されます。

こうして制作された『Pinball Arcade』はゲームメディアが「10年以上この分野に取り組んできたFarSightの努力と経験の集大成」(IGN)、「今までに遊んだピンボールゲームの中で最高のもの」(Touch Arcade)と評価されるようなものになっています。

しかし課題があります。ピンボールにも様々なライセンスを受けたものや、著名なデザイナーやミュージシャンが開発に参加したものがあり、デジタル化に当たってそのライセンスが生涯になります。

FarSightがピンボールの最高峰と挙げるミッドウェイがバリーのブランドでリリースした「Twilight Zone」もその一つ。Pinball Databaseでユーザー評価ナンバーワンのピンボールです。FarSightは既にピンボール化のライセンスを受けることでは合意しているものの、複雑な権利関係からその費用は5万5000ドルにもなるといいます。そこで、クラウドファンディングのKickstarterを始めることになりました。

Kickstarterは誰もがプロジェクトに対して少額の支援を行えるサイトで、支援額によって特典が受けられます。『Pinball Arcade: Twilight Zone』では10ドル以上で、10ドルを支援したユーザーにはゲームを得られる権利が、25ドルを支援したユーザーには特別な要素が追加されたバージョンが、50ドル以上を支援したユーザーには壁紙と特別トーナメントへの招待などが用意されます。1万ドル以上を支援すると、開発チームがあなたの家に訪れて一緒にゲームをする権利などももらえます。

現状、約2万5000ドルが集まっていて、約半分まできました。ピンボールをデジタルで後世に残したいという思いが結実するのを楽しみにしています。

ピンボールをデジタル化して後世に残したい・・・FarSight Studiosが始めたKickstarter

《土本学@INSIDE》

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