トーヨータイヤの『プロクセス』シリーズに追加された「C1S」は、従来品の「CT01」に対して大幅なパターンの変更を行い、静粛性を向上させているのが特長だ。
トーヨータイヤ技術本部の守屋 学さんは「C1Sは静粛性と高速スタビリティを両立させるためにリブ基調の左右非対称パターンを採用しています。外側はショルダー部分に剛性の高いワイドリブを採用し、内側には乗り心地と静粛性を高めるためにサイプを多く設けたパターンを採用しています」
「このようにそれぞれのブロックごとに機能を持たせたパターンを採用し、さらにそれを機能的にずらして位相配置することで、最もノイズの出にくい理想的なパターンを作り上げています」
「また、外側にも5バリアブルピッチやサイレントウォールといったパターンノイズ低減に効果があるパターンを採用することで静粛性を高めています。構造面でもノイズプロテクションシートの採用や、プロファイルを最適化することにより、高周波のロードノイズを大幅に低減しています」とコメント。
実際にプロクセスC1Sと従来品のCT01を履いた『クラウン』を乗り比べてみると、その違いを体感することができた。CT01も静粛性の高さでは優れた性能を持っており十分に静かなのだが、C1Sのほうが耳障りなノイズが少なく、より快適な車内を作り上げてくれる。
ロードノイズに関しても滑らかな路面では差が少なかったものの、荒れた路面ではC1Sのほうが高周波のノイズが少なく、細かい振動に関しても上手く抑えられていた。
プロクセスC1Sの開発テーマの柱の一つである静粛性の向上に関しては、従来品のCT01よりも確実に磨き上げられており、プレミアムコンフォートタイヤの中でも優れた性能を実現している。
クラウンやレクサス『LS』などクルマ自体の静粛性が高いモデルであっても、その性能が体感できるほど静かなタイヤなので、国産プレミアムセダンに乗っている人におすすめしたいタイヤだ。