緊急走行中の救急車に交差道路進行のクルマ衝突

自動車 社会 社会

8月29日早朝、大阪府高槻市内の国道171号で、緊急走行中の中和広域消防組合(奈良県橿原市)の救急車に対し、交差道路を左方向から進行してきた軽乗用車が衝突する事故が起きた。搬送中の妊婦は流産している。

大阪府警・高槻署によると、事故が起きたのは8月29日の午前5時10分ごろ。高槻市富田丘町付近の国道171号を緊急走行していた救急車に対し、交差道路を左方向から進行してきた51歳男性の運転する軽乗用車が衝突した。双方のクルマは中破。搬送中の女性は別の救急車に乗せかえられ、事故から約40分後に近くの病院に収容されたが、流産していることが確認された。

事故を起こした救急車は、奈良県橿原市の中和広域消防組合に所属するもの。搬送中の女性は同日の午前2時40分ごろ、同市内で腹痛を訴えて119番通報。妊娠中であり、流産の可能性が考えられたことから、奈良県内の病院に受け入れを打診したものの、当直医師の多忙などを理由に受け入れを断られ続けていた。

照会12か所目となった高槻市内の病院で受け入れることがようやく決まり、この病院に向かって走行している途中に事故が起きたという。救急車への収容から、病院への出発までは約1時間30分を要したという。結果として女性は事故直前に流産しており、事故との因果関係は薄いとみられる。

警察では救急車が先を急ぐあまり、交差点通過時の安全確認に怠りが生じた可能性もあるとして、事故の詳細について調べを進めている。現場の交差点は見通しが良いものの、事故当時は激しい雨が降っており、視界は悪かったという。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース