日産自動車は、神奈川県厚木市の同社テクニカルセンター内にあるデザインセンターをリニューアルし、マスコミに初公開した。
日産デザインの中枢機能を担う新しいデザインセンターの完成で、同社が2001年以降行ってきたグローバルでのデザイン開発施設のリニューアルが完了する。
総面積はこれまでの施設の約1.5倍となる4万2000平方メートルで、600人強のスタッフが働く。
デザイン本部を統括する中村史郎常務執行役員チーフクリエイティブオフィサーは「我々はこれまで『世界をリードするデザインで強いブランドを確立する』というスローガンのもと、様々な取り組みを行ってきた。今回の一連の投資はこれまでの流れをさらに加速させ、未来に向けて更なる進化をとげるための重要な投資であり、今後も自動車デザインの世界を我々がリードしていくという強い意思の表れでもあります」とコメントしている。
今回の厚木の新しいデザインセンターは、「コラボレーション＆コミニケーション」をテーマに、デザイン部門内の各機能間の連携強化だけでなく、商品企画、開発部門、サプライヤーといったデザイン開発に携わるデザイン本部外のメンバーとの連携をより効率的かつ効果的に行えるよう設計されている。
建物内はプロジェクトごとにゾーニングされており、効率的に作業を進められるよう工夫されているほか、施設内にはデザイナーの創造力を最大限発揮できるような環境づくりを行った。
また、同施設は競争力を高めるために全社的に取り組んでいるデジタル開発プロセスの推進にも対応した設備となっており、顧客ニーズをより的確に捉えた魅力的な商品をご提供していくのに活用する。
現在、日産のデザイン施設はスタジオ機能を持つ施設が国内に厚木、原宿の2カ所、米国にサンディエゴ、デトロイトの2カ所、英国にロンドンの1カ所、台湾に苗栗縣の1カ所の合計6カ所ある。それぞれのデザイン施設はグローバルで一環したデザインメッセージを発信するため、連携を深めながらデザイン活動を行っている。
