GM、パフォーマンスビルドセンター新設 手作りの高性能エンジン

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GM、パフォーマンスビルドセンター新設 手作りの高性能エンジン
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GMは、新設したパフォーマンスビルドセンターで、キャデラック用スーパーチャージャー付き「ノーススター」4.4リットルV8エンジンをハンドメイドで生産する。生産台数は1日当たりわずか15基。各エンジンを専門のメカニックが終始一貫して1人でハンドビルドする。 

総面積10万平方フィートのパフォーマンスビルドセンターでは、『STS-V』などに搭載されるノーススターV8(スーパーチャージャー付き)など、ハンドビルドの超ハイパフォーマンスエンジンの組立てを専門に行う。少数生産高級車メーカーのノウハウと、GMで確立された品質水準と生産水準を集約した同センターは最高のクオリティを保証するとしている。

パフォーマンスビルドセンターのティモシー M. シャーク所長は「センターの生産プロセスには、プレミアム製品のためのプレミアムな生産技術が結集している。各メカニック1人ひとりが組立てのすべての工程に責任をもって当たるため、最高レベルのクオリティを実現できる」としている。

ノーススターV8スーパーチャージャーエンジンの生産は、エンジン構成部品がストックされている「スーパーマーケット」と呼ばれる場所から、各メカニックがエンジンブロック1基とその他必要な構成部品を選出してから始まる。

メカニックはエンジンブロックを可動式スタンドに据えると、スタンドを最初の組立てステーションに移動させる。ステーションは全部で15区画あり、各ステーションには特定の組立工程のみに必要な専用ツールが備えられている。

1つのステーションでの作業を完了すると、メカニックはスタンドと共に次のステーションに移る。構成部品や組立て作業に問題が発生すると全体がストップしてしまうため、各工程はタイミングが測られている。

エンジンが完成すると、メカニックは一連の品質チェックを行う。エンジンの接合部の締め付けトルクはこの時に検証され、それぞれの結合部に、確認済みであることを示す塗料がつけられ、各メカニックは、自分が組立てたエンジンと書類に自らのサインを書き込む。すべての品質チェックが完了すると、エンジンは耐熱性を試験するエリアに運ばれ、20分の運転耐熱試験が実施されて手順が終了、エンジンは車両組立工場に運ばれる。

この生産システムは、米国のプロレーシングチームの工場とヨーロッパの少量生産高級車メーカーを訪れ、少量特殊生産の詳細を学んで開発した。

《レスポンス編集部》

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