逮捕直後に容疑者が死亡

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5日、千葉県流山市内の県道で、パトカーの追跡を受けていた乗用車が丁字路を右折しようとした際に運転を誤って、道路右側のブロック塀に激突する事故が起きた。警察では運転していた男を逮捕したが、その後に容態が急変。間もなく死亡している。

千葉県警・流山署によると、事故が起きたのは5日の午前8時25分ごろ。

これより以前の同日午前8時ごろ、流山市松ヶ丘付近の市道を走行していた同署の捜査車両(覆面パトカー)が、市内で続発するひったくり事件の現場で目撃されていたクルマと酷似した乗用車を発見。追跡を開始した。

車内でナンバーの照会を行ったところ、このクルマが4月21日に東京都内で盗まれ、盗難手配が出ていたことも判明したため、捜査車両の警察官がマイクを使って停止するように呼びかけた。

しかし、クルマはこれを無視してスピードを上げて逃走。捜査車両は一時これを追跡したが振り切られ、そのまま見失っていた。

別のパトカーも現場に配置され、周辺の捜索を行っていたところ、午前8時15分に再び発見。クルマはパトカーを目撃した直後からスピードを上げて逃走する姿勢を見せたが、パトカーもサイレンと赤色灯を使用した状態で追跡を開始している。

クルマはその後、信号無視を繰り返しながら約11kmに渡って逃走したが、流山市野々下1丁目付近の丁字路を猛スピードで右折しようとした際に運転を誤り、道路右側に隣接する民家のブロック塀に激突した。

警察ではクルマを運転していた48歳の男を道路交通法違反(信号無視)の現行犯で逮捕したが、男は「胸が苦しい」と言い残し、そのまま路上に倒れこんだ。

男はすぐに近くの病院に収容されたが、胸を強打したことが原因で約1時間後に死亡した。衝突事故を起こした際にハンドルに胸部を強く打ったものとみられている。

今回の追跡について、警察では「ひったくり事件の現場で何度も目撃されたクルマと酷似していること、クルマ自体が盗難手配の出されたものだったこともあり、追跡は正当な職務行為だったと認識している」とコメント。

容疑者の死亡については「容態急変後、ただちに救急車を手配しており、警察では最善を尽くしている」とも話している。

なお、男については被疑者氏死亡のまま送検するとともに、ひったくり事件にこの男が関連したかどうかについても調べを進める方針だ。

《石田真一》

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