暴走盗難車、空からも追跡

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13日午後、石川県金沢市内の国道などで、パトカーの追跡を受けた盗難車両が暴走。激しいカーチェイスを繰り広げる事件が起きた。

一時は20台近いパトカーや白バイが追跡のために出動。逃走する速度があまりに速いことから、ヘリコプターも上空から追跡する騒ぎになった。

石川県警・金沢西署によると、事件が起きたのは13日の午後2時ごろ。これに先立つ同日の正午ごろ、中能登町内に在住する男性から「キーを付けたまま路上に駐車していたクルマ(時価約60万円)が盗まれた」との通報が七尾署に寄せられた。

これを受けた七尾署が県内に盗難手配を実施。同日の午後1時ごろにかほく市内でパトロール中のパトカーがこれを発見。停止を求めた。

だが、クルマはこれを無視するようにスピードを上げて逃走。80−100km/という高い速度を保ったまま国道159号線を南下。金沢市方向に向かって走り抜けた。

クルマは速度超過を行うだけではなく、信号無視も繰り返したことから警察では先回りしてパトカーや白バイを配置。一時的ではあるが、最大で20台以上の警察車両がクルマを追い掛けた。

また、逃走は幹線道だけではなく、追跡してくるパトカーを振りきろうとして住宅地などの生活道路にも進入していったため、上空から逃走車両の現在地を把握する目的で県警のヘリコプター1機も投入。空からの追跡も行った。

カーチェイスは約2時間に渡って続き、警察ではパトカーで道路を塞ぐなどして逃走を阻止しようとし。

逃走車は金沢市諸江町で金沢東署のパトカーに衝突したもののこれを突破。さらに走り続けたが、金沢市寺中町で行く手を塞いだ金沢西署のパトカーに再度衝突。この際は後方から別のパトカーも追い詰め、逃げ場を完全に奪った。

運転していた男はクルマを捨てて逃走を図ったものの、すぐに取り押さえられて窃盗容疑で逮捕されている。

逮捕されたのは福井県敦賀市に本籍のある38歳の男で、無免許運転だった。追跡によって生じた死傷者は出なかったが、パトカー数台が破壊されている。

警察では道路交通法違反容疑でも調べを進める方針だ。

《石田真一》

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