車内でビール、発覚を恐れ逃走

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1月30日朝、兵庫県加古川市内の国道で、追突事故を起こした男が隙を見てクルマで逃走し、これを制止しようと運転席側の窓にしがみついた35歳の男性が約250mに渡って引きずられる事故が起きた。

男性は飛び降りた際に重傷を負っており、警察では逃げた男を道路交通法違反(酒気帯び運転)で緊急逮捕している。

兵庫県警・加古川署によると、事件が起きたのは1月30日の午前8時ごろ。加古川市野口町付近の国道2号線で、神姫バスが運行するJR加古川駅発明石駅行き路線バスが信号待ちのために停車したところ、カナダ国籍を持つ51歳の男が運転する後続の乗用車が追突した。

双方のクルマは追突によって小破したため、双方の運転手がクルマを降りて話し合いをしていたところ、乗用車を運転していた男が突然クルマに戻り、現場から走り去ろうとした。

近くのコンビニエンスストアに勤務する35歳の男性副店長がこの様子を目撃。男のクルマを走って追いかけ、わずかに開いていた運転席側の窓にしがみついて「止まれ、ストップ」などと制止しようとした。

しかし、男はこれを無視。男性を引きずったまま約250mを走行。男性は危険を感じ、クルマが減速した際に飛び降りた。男性は右足を捻挫する軽傷を負ったが、直後に逃走の事実を警察に通報。男のクルマは約30分後に事故現場から約1.5kmの地点で発見されている。

クルマを発見した警官が職務質問を実施。同時にアルコール検知を行ったところ、男の呼気から酒気帯び相当量のアルコールを検出。道交法違反(酒気帯び運転)容疑で緊急逮捕した。

取り調べに対し、逮捕された男は「話しているうちに飲酒運転の事実が発覚することを恐れて逃げた。男性が追いかけ、しかもしがみついてくるとは思わなかった」などと供述している。

男は運転中の車内でビールを飲んでいたことも大筋で認めており、警察では男性に対するひき逃げと業務上過失傷害の容疑についても調べを進める方針だ。

《石田真一》

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