追突事故を偽装したベンツ強奪事件、また起きる

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27日、大阪府大阪市淀川区内の交差点で、42歳の男性が運転していたメルセデスベンツが追突事故を偽装した窃盗グループに盗まれるという事件が起きた。

後部座席には9歳の女児も乗っていたが、クルマは事件直後に発見され、女児も無事だった。警察では続発している類似事件との関連を調べている。

大阪府警・淀川署によると、事件が起きたのは27日の午後9時50分ごろ。大阪市淀川区加島3丁目付近の府道交差点で、信号待ちのために停車していた42歳男性が運転するメルセデスに対し、後続の乗用車が低速度で追突した。

追突した乗用車はメルセデスの前方に回りこむようにして停止したが、運転者が車外に出てこようとしないため、男性がメルセデスから降りて歩み寄ろうとしたところ、メルセデスの後方に止まったクルマから飛び出した男が素早く運転席に飛び乗り、急発進させた。

追突したクルマ、メルセデス、さらにその後方のクルマの合わせて3台はそのまま現場から逃走。男性もクルマにしがみつこうとしたが振り切られた。

メルセデスには9歳の女児が乗り合わせていたことから、男性は現場を通り掛ったクルマを運転していた人に追跡するように依頼。後を追いかけた。

メルセデスは事件発生から5分あまり経った午後9時55分ごろ、盗難現場から1kmほど離れた兵庫県尼崎市西川付近に乗り捨てられているのを発見。車内にいた女児も無事に保護された。

通報を受けた警察では強盗事件として捜査を開始。女児の証言からメルセデスを乗り逃げした男は20歳代の若い男で長髪、白の作業着姿であることがわかった。また、この男が飛び出してきた後続のクルマは若い女が運転しており、数人規模が連携して盗難している疑いが濃厚となった。

大阪では追突事故を装い、メルセデスベンツが盗難されるという事件が相次いでおり、今回の事件も手口に類似点が多々見られることからけ警察ではこれらとの関連を調べている。

ただし、今回は女児が乗り合わせていたため、直後に運転していた男がそれに気づき、慌ててクルマを乗り捨てていたことから、警察ではグループがどの時点からメルセデスの追跡を始めたのか、その特定も急ぎたいとしている。

《石田真一》

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