京都府警は24日、ひき逃げ事故を起こした容疑車両を府警のヘリコプターが上空から捕捉。地上にいるパトカーと連携して走行を抑止するという「空と陸の連携作戦」が行われたことを明らかにした。ひき逃げの容疑者は事故後、約20分で逮捕されている。
京都府警・太秦署の調べによると、事故は23日午前に発生している。同日の午前11時20分ごろ、京都市右京区西院南寿町付近の交差点で、25歳の大学生が自転車で横断歩道を渡ろうとしていたところ、交差点へ強引に進入してきた乗用車にはねられた。男性は路上に投げ出され全身を強打。腰の骨を折る重傷を負った。
通行人などが事故を起こしたクルマの車種やナンバーを目撃しており、警察に通報。警察では逃げたクルマを緊急手配するとともに、府警のヘリコプターを緊急発進させ、上空から容疑車両の捜索を行った。
この結果、事故発生から約10分後の午前11時30分ごろ、現場から3kmほど北西の地点で前部が損傷したまま走り続けるクルマを確認。車種が目撃情報と同一であることから容疑車両と確認した。
ヘリコプターは上空から地上を走るパトカーを誘導。パトカーも逃げる容疑車両を発見し、数台で連携して走行を抑止。運転していた49歳の男を業務上過失傷害や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。
男は取り調べに対して「自分は悪くない。ひき逃げをしたという認識は無かった」と供述。容疑を全面的に否認しているという。
警察では「今回は目撃情報もしっかりとしており、ヘリコプターからの捜索も行いやすかった。今後もひき逃げ事件が起きた場合には積極活用したい」とコメントしている。