大酒飲みは罰金を恐れ自粛、少量飲酒者は軒並み検挙---これが実態!?

自動車 社会 社会

兵庫県警は11日、改正道路交通法が施行された6月から11月末までの間、飲酒運転の摘発件数が4808件だったことを明らかにした。このうち2794件(全体の58%)は、呼気1リットル中のアルコール濃度0.15ミリグラムという新基準で摘発しているという。

これは兵庫県警の交通指導課がまとめたもの。改正道交法が施行された今年6月1日から11月30日までの間、県内で摘発した飲酒運転の総件数は4808件。このうち全体の58%にあたる2794件は「呼気1リットル中のアルコール濃度0.15ミリグラム以上、同0.24ミリグラム未満」という新しい酒気帯び量基準での検挙となった。

総件数の半数以上が新基準での検挙となったが、前年同期(6月1日〜11月30日)と比較した場合、摘発件数は37%も減少。改正法施行直後の6月を単月で前年同期と比較した場合には、なんと74%も摘発数が減っていたこともわかった。

総数が減少した背景にあるのは罰金の高額化で、これまでの「5万円以下」が「20万、30万は当たり前」となったことが大きいとみられている。その一方で「この程度なら大丈夫」と自己判断し、酒気帯び相当量の下限ギリギリの数値で検挙される人が増えつつあるのもまた事実。

これまでに検挙されたことがある大酒飲みは改正道交法の影響(というより、高い罰金)を恐れて飲酒を控える傾向にある。だが、少量の飲酒しかしない層には「0.15ミリグラムを検出するのに必要な飲酒量」がよくわかっておらず、それゆえ安易に飲酒運転を行って摘発されるということのようだ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース