【タイ】米通商代表部(USTR)がまとめた包括通商法スペシャル301条(知的財産権侵害国の特定・制裁)の2014年度年次報告で、タイは8年連続して、知的財産権の保護が不十分な「優先監視国」に指定された。
「優先監視国」はタイ、アルジェリア、アルゼンチン、チリ、中国、インド、インドネシア、パキスタン、ロシア、ベネズエラの計10カ国だった。
スペシャル301条は知的財産権の侵害が深刻な順に、「優先国」、「優先監視国」、「監視国」に指定。2013年にはウクライナが「優先国」に指定された。
2014年に「監視国」に指定されたのはブラジル、カナダ、フィンランド、メキシコ、トルコ、ベトナムなど27カ国。
タイは国内に衣料品、IT機器などの偽ブランド品や、映画、コンピュータソフトなどの海賊版がはんらん。散発的に取り締まりが行われるが、効果はほとんどあがっていない。USTRはタイで知的財産権保護に向けた法整備に進展が見られないと毎年指摘し、取り締まりの強化を要求している。