BMWからライバルのメルセデスベンツに転職。そして、エクステリアデザインチーフとして、BMWに返り咲いた人物がいる。
彼の名前は、カリム・ハビブ。BMW在籍時代、現行『7シリーズ』や『コンセプトCS』(2007年)のデザインを担当し、その優れた才能が評価された。
それもそのはず。カリム・ハビブ氏は先代『5シリーズ』の生みの親であり、ここ数年のBMWデザインに多大な影響を与えたクリス・バングル氏(1992年にBMWに入社。2009年2月にBMWのチーフデザイナー兼執行役員から退任)の下で、ノウハウを身につけたのだ。
しかし、カリム・ハビブ氏は2009年3月、メルセデスベンツにヘッドハンティング。メルセデスのドイツ・デザインスタジオを統括し、次世代『Sクラス』の開発を手がけていると見られていた。
BMWは14日、カリム・ハビブ氏をBMWのエクステリアデザインチーフとして迎え入れると発表。BMWグループのデザインを統括するアドリアン・ファン・ホーイドンク取締役は、「彼は素晴らしい才能を持った人物。今後のBMW車のデザインに、その才能が存分に発揮されるだろう」とコメントしている。
今回の人事は、ドイツの2大自動車メーカー間で、ヘッドハンティングの応酬となった形だ。