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視認性を新たな次元に…8V型モニターと専用設計の関係 会田肇会田肇

 

数値以上に感じられる見やすさ

ステップワゴン パナソニック ストラーダ L シリーズ イメージ ステップワゴン パナソニック ストラーダ L シリーズ イメージ

これまでインダッシュ型ナビで一般的だったのは2DINサイズにも収まる7V型。それが8V型になったのだからその大きさたるや想像以上だ。数値だけでは「1型だけ?」と思うかも知れないが、画面の面積比で比べれば8V型は7V型比で約1.4倍にもなる。画面が大きいと言うことは表示される街区や地名、ルートガイド機能に至るまですべてが約1.4倍になるということだ。これは実物を見ればすぐに納得がいく。

画面に映し出される表示はとにかく何もかもが大きい。今まで小さいかな・・と思っていた部分がクッキリと鮮明に見えるようになり、視認性は格段に向上している。なかでも迫力たっぷりとなるのが地デジやDVDなどのAVソースを再生した時だ。7V型とは桁違いの迫力となり、これを見たら今までの7V型サイズへは二度と後戻りはできないだろう。画面の大きさにはそんな不思議な魅力があるのだ。

操作は“フリック(はらう)”&“ドラッグ(なぞる)”が基本。より直感的な操作ができるモーションツートップメニューが使え、各アイコンの大きさもサイズアップしているだけに使い勝手が向上したのは明らか。また、バックライトにはLEDを使ったことからコントラストも高く、大画面とも相まって高い視認性を確保しているのも見逃せないポイントだ。とくにHシリーズでも採用されていたフルスクリーンマップでは、通常、メニューボタンを表示せず、必要なときだけ画面下部に表示させるため、地図の表示領域はさらに広がり、8V型大画面の魅力をさらに実感できることだろう。

 
ステップワゴン パナソニック ストラーダ L シリーズ イメージ

デザインは、モニター周囲に操作スイッチを配置するステップワゴン専用となっていて、ピアノブラック調の処理を施した操作スイッチは十分な質感を感じ取れるもの。取り付け状態はきわめて自然で、“純正”と謳っても何ら違和感がないほど。それほどステップワゴンのコンソールに馴染んで取り付けられるのだ。しかも、よく見ると各スイッチには凹みが与えられ、これが操作時に指がスイッチにフィットして確実な操作をもたらす。この辺りこそ、使い勝手を第一に挙げるパナソニックならではの配慮を感じ取れる部分と言える。

ところで、どうしてここまで違和感なくステップワゴンで大画面化ができたのだろうか。当たり前だが、画面が8V型にまでなると従来の2DINサイズ枠に収まらない。そこで収納するスペースを専用に準備する必要があるのだが、収める枠だけを広げただけでは周囲のパネルなどが不自然な曲面となってしまう。そこでパナソニックはエアコンの吹き出し口までも一体化した専用パネルで対応し、この結果、カーナビ本体を収める枠として自然な曲面デザインを実現。専用スイッチを用意したのも実はこの延長線上にあったというわけだ。

枠まで交換するのなら手間がかかるのではないかと思うかも知れないが、今までもカーナビを取り付ける際には周辺のパネルを取り外していたから作業上の問題点はなし。むしろ、取り付け角度やボディサイズなどの車両情など、購入時に必要な設定はプリインストールされている分だけ手間がかからなくなっている。

 

広がる目的地検索、多彩なAV機能

ステップワゴン パナソニック ストラーダ L シリーズ イメージ

カーナビとしての実力は、姉妹機である「Hシリーズ」に準ずる優れもので、道路の高低差をしっかりと判別できる測位精度は信頼性が高く、ルートガイドのわかりやすさはとくに評価が高い。また、「Lシリーズ」では、「Sシリーズ」で採用されたスマートフォントの連携機能に対応。専用アプリ「おでかけナビサポート ここいこ♪」で探し出した目的地をスマートフォンからBluetoothで転送するだけで目的地設定が終了し、ルート案内がスタートできる。

「おでかけ旅ガイド」とリンクも可能で、検索したスポットや作成したルートプランは、Bluetooth携帯電話やSDメモリーカードを使って簡単に取り込み可能。また、GoogleマップやYahoo!JAPANとの連携を果たしている。これらはカーナビ未収録の最新の施設情報を目的地として設定できるのがポイントで、これを活用することで設定可能な目的地はさらに広がると見ていい。

 
 
ステップワゴン パナソニック ストラーダ L シリーズ イメージ

多彩なAV機能が楽しめるのもLシリーズの大きな特徴。なかでも地デジの受信能力の高さには注目しておきたい。Lシリーズでは4アンテナ×4チューナーの組み合わせに加えて、アンテナの形状を従来とは異なったタイプを採用。フロントに貼り付けてもクルマのほぼ全方位をカバーする受信状況を作り出し、驚くほど安定した受信が可能になるのだ。画質を支える「PEAKSプロセッサー」はこれまでと同様に採用するが、これによって8V型大画面をさらに引き立てることにつながった。もちろん、Bluetooth機能によるポータブル機器との連携や、iPod/iPhone、USBメモリーを活かした音楽再生も楽しめるのも楽しみの一つだ。

最先端のカーナビ機能が大画面で、しかも純正のようなジャストフィット感でコンソールへインストールできる。パナソニック・ストラーダLシリーズは、まさに純正を超えるHDDナビと言っていいだろう。