プラグインハイブリッドは生活をも変えるイノベーション

文:岩貞るみこ

寒い朝、冷えきったハンドルを握るのは結構つらい。
クルマに乗り込んだときに車内がほんわりと暖かかったらどんなにいいだろう。いや、暖かくなくてもいい。せめて寒く冷たくなければ。
寒い日は、もこもこに着こんでクルマに乗り、車内が暖まったらあわてて脱ぐというマジシャンのような動きになりがちだ。そんな慌しい一日のスタートで、朝からストレスをためている場合ではないのである。もしも乗り込む前に、クルマを暖めておくことができたなら?
そりゃね、できます。エンジンかけて騒音と排ガス出しながらエアコンかければ。そうじゃない。それは多くの市町村で実施されている、停止中のアイドリングストップは禁止という条約違反で叱られる。たとえ叱られなくても、うるさくてご近所迷惑だわ、大気が臭くなるわで気分が悪い。

もしも、ご近所迷惑なしに暖めることができたなら。部屋のひとつのように電気でエアコンを動かすことができたなら。それができる。Audi A3 Sportsback e-tronならできるのだ。プラグインハイブリッド(PHEV)はコンセントで充電できるため、充電しながらエアコンをオンにして車内を温められる。しかも、タイマーをかけておいたり、スマホで遠隔操作が使えるなど、車庫まで行く必要がないときた。乗り込むときには車内はほんわり暖かい。冬の忙しい朝、気持ちに余裕がうまれる。快適な一日を始められるのである。

ふだんの日常生活はEV走行。充電し忘れたり、ロングドライブのときはガソリンを燃料にエンジンとモーターのHVで走る。つまりはそういうことだけど、その組み合わせを使いこなしたときの生活の変化は大きい。なんたって、EVだけで走ればガソリンスタンドに行かなくていい。女性は忙しいのだ(男性もだろうけれど)。出かけるときは、時間に余裕はないし、かといって帰りがけは食事のしたくが待っている。買い物をして帰るときは、牛乳や豆腐や生肉が温まる前に家にたどりつきたい。毎日みんながそんな気持ちでそんな状況で走っているわけではなかろうが、給油でスタンドに寄るのは面倒でパスしたい気持ちは、きっと常に心のどこかにあるだろう。価格の低いスタンドは、長蛇の列になっていることも多いしね。

PHEVなら平日のあわただしさの中の、そんなストレスから開放される。自分でちょこっとコンセントにさせばすむからだ。この余裕。生活習慣が変わっていく面白さ。同時に、Audi A3 Sportsback e-tronでクリーンな走りをしはじめると、いろんなことに気付くようになってくる。車庫入れのときにエンジンをふかしていたことが、どれだけ騒がしかったか。走っていないときまでエンジンがかかっていることが、なんて無駄なことだったのか。自分の生活のなかで、いらないもの、やらなくていいこと、やりたいこと、やるべきこと。少しずつ、これまでの概念が切り替わり、新しい価値感が身についていく。

ガソリン車から、PHEV。それは単に、クルマの動力が変わるだけでなく、生活のイノベーションを起こしてくれる。
太田哲也
三浦和也
【太田哲也×三浦和也 特別対談】 Audi A3 Sportsback e-tronと
Audi RS 3 Sportsback
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