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――ホンダのテレマティクスで我々が注目している機能にフローティングカーの「プレミアムメンバーズVICS」があります。クルマの情報をテレマティクスを通じて収集し、それをサービスに活かすというアプローチは、通信というインタラクティブなインフラのメリットを引き出すものです。まず、プレミアムメンバーズVICSがこれまで収集した情報量を教えていただけますか。
今井 収集した渋滞情報の延べ距離は1300万Km分になっています。平日で5万km、休日で10万kmほどの情報提供がありますね。夏休みシーズン中は1日で最大22万km分のアップロードがありました。
――情報提供率はいかがでしょうか。前回のインタビューでも提供率の高さに驚かされましたが。
今井 現在も引き続き提供率が高い状況です。プレミアムメンバーズVICS対応端末の約97%に情報提供を行っていただいています。
――かなり定着してきた感じですね。インターナビの基本機能として、プレミアムメンバーズVICSが受け入れられている印象です。フローティングカーはユーザーに「情報提供」をしてもらうため、受け入れられるかが懸案になりますが、現在の状況はホンダの予想どおりですか。
今井 予想よりも普及ペースが早いですね。エリシオン、オデッセイ、エディクスといった最近販売した車種では、インターナビの装着率が当初の想定よりも20%以上も高い。例えばエディクスでもインターナビ装着率は約55%あります。エリシオンでは92%、オデッセイで70%。ですからインターナビプレミアムクラブ会員そのものが急速に増えている。それがプレミアムメンバーズVICSの情報提供率の高さと相まって、普及を促進しています。
――インターナビプレミアムクラブの会員数は現在、何名でしょうか。
今井 約15万人になりました。
――会員数の伸びに比例して集まるフローティング情報はホンダの資産になっていますね。今後は、フローティング情報の活用が注目されますが、いかがでしょうか。
今井 今後は主に渋滞予測データとしてフローティング情報を使っていきます。その代表例が第三世代インターナビで実現したインターナビVICS車線情報です。
――確かに車線単位の渋滞情報は既存のVICSで提供されてませんから、他の自動車メーカーや市販カーナビメーカーが「車線情報付き渋滞予測」を実現しようとしても難しいですね。ところでインターナビウェザーではフローティング情報を集めて使う、という事は考えないのですか?
今井 ワイパー情報を集めてフローティング情報にするというのは、村井先生(注:慶應義塾大学 村井純教授)がずっとおっしゃっていた事ですからね。すでにインターネットITS協議会でも実験されていますし。フローティング情報で集められる要素はいろいろあると思うのですが、我々は渋滞予測での活用を中心に考えています。
――渋滞予測、最適なルート検索のクオリティにおいて、フローティング情報の有無による「差」が生まれる、と。
今井 そう考えています。
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