---- G-BOOKは「安全・安心」からはじまり、地図の自動更新やプローブ、車載カメラなどクルマと連携した安全支援、そしてエンタテイメントの音楽配信まで、多くの要素を取り込んできました。
友山さんが考える「テレマティクスの在り方」や「クルマの進化」の中で、G-BOOK mXはどの辺りに位置づけられるのでしょうか。
友山 G-BOOK mXにおいて、サービスの「アイテム」はある意味では揃いました。安心・安全からカーナビまで、在るべき機能は出そろったと考えています。
では、これで完成形かと言いますと、こんな事を言ったら買っていただくお客様に怒られちゃうかもしれないけれど、個人的には「まだ50%」の段階だと思っています。もちろん、機能やサービスとしては優れたものが作れたと自負している。ですから、これから先の50%はどこにあるかというと、「究極のわかりやすさ・使いやすさ」の部分にあります。
---- これから先の道のりは、個々の機能のリファインを除けば、ユーザーインターフェイスとユーザビリティの部分にある、と。
友山 そうです。今は(テレマティクスの)"アイテムが揃った"段階なのですよ。でも、それらを使う時はプル型ですよね。これをプッシュ型の提供体制にしていきたい。お客様が「こうして欲しいなあ」と思った時に、求められている機能やサービスがサッと出てくる。こういう究極のホスピタリティを実現しなければならない。
---- G-BOOK mXは安全・安心からカーナビまで、テレマティクスで求められる機能・サービスが出そろい、多くの人がメリットを感じられる完成度が高いものになりました。しかし、ここが終着点ではなく、むしろ新たなスタートラインと言えそうです。
本日はどうもありがとうございました。
《インタビュアー:神尾寿(通信・ITSジャーナリスト)》
《写真:益田和久》
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1958年生まれ。1981年群馬大学工学部卒業。1981年トヨタ自動車入社。以降、第三生産技術部、FAシステム部、生産調査部、国内企画部業務改善支援室を経て、1999年国内業務部業務改善支援室室長。2000年GAZOO事業部部長、ショッピングサイト『GAZOO』を立ち上げる。2002年e-TOYOTA部部長。トヨタの第二世代テレマティクス『G-BOOK』を立ち上げる。2003年トヨタモーターアジアパシフィック株式会社に出向。2004年帰任しトヨタ自動車e-TOYOTA部部長に復帰。現在同職在職中で、GAZOOやG-BOOKを運営するデジタルメディアサービス株式会社の代表取締役社長も兼任している。
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通信・ITSジャーナリスト。IT雑誌契約ライターを経て、大手携帯電話会社の業務委託でデータ通信ビジネスのコンサルティングを行う。1999年にジャーナリストとして独立。通信分野全般に通じ、移動体通信とITSを中核に通信が関わる分野全般を、インフラからハードウェア、コンテンツ、ユーザーのニーズとカルチャーまでクロスオーバーで見ている。レスポンス特約記者およびレスポンスビジネスユニットの客員研究員も努める。記事執筆先は、レスポンスのほか、朝日新聞社、日経BP社、世界文化社、徳間書店などの専門誌および一般誌。著書は『自動車ITS革命』など。その他講演多数。
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