三浦 燃費技術に関して、日本の技術は世界をリードする立場だと思います。自工会のメンバー各社の取り組みをご紹介いただけますか。
八谷 皆様よくご存知の技術としてのトップバッターはハイブリッドでしょうか。 非常にコストがかかる技術ですが、3割、4割も燃費を改善できるということで、高い価格であるにもかかわらず増えてきたなと思います。
三浦 燃費を改善するためにプレミアムを払うお客さんがいたということですね。
八谷 次にはCVTでしょうか。オートマチックトランスミッションと同じ機能をもちながら燃費がいいので、採用の比率が上がっています。コストは若干高いですが、普及とともに下がってくるでしょう。
しかし燃費改善は細かい技術の積み上げが一番重要です。エンジン、動力伝達系の摩擦抵抗の低減や、点火時期や燃焼の制御、空気抵抗の改善、車両の軽量化などです。
三浦 クルマはジワジワと重くなっていますね。大型化するとともに。
八谷 安全基準が厳しくなり、補強が必要になって重くなる要素はありますが、材料を変えるなどで増加を抑えています。 ここ数年で言えば、1台あたりの平均重量は減少傾向になってきています。
三浦 総合的な技術で燃費向上を図っているということですね。
八谷 その結果として、2010年基準の前倒し達成というのができたんだと思います。技術の積み上げというのは、日本の物作りの得意な部分ですね。
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