keyperson
環境と安全が二本柱
三浦 そういう中で、自工会としての大きな取り組みをご紹介ください。

八谷 環境問題と安全問題、これが2本の柱です。 今日は地球温暖化に焦点を当てて話したいと思います。

八谷 京都議定書に盛り込まれた自動車単体の燃費基準については、2010年までに達成すべき数値は、2007年時点ではほとんどのメーカーが達成する見込みです。CO2削減量で2100万トンという数値目標です。
日本のCO2削減目標-6%のなかで、運輸・産業・民生の各部門で目標値が決められている。運輸部門における9割が自動車からのCO2排出となっている。
三浦 環境基準や燃費基準などは、自動車メーカーは競うようにして前倒しで達成するのがこれまでの通例でしたが、それは、性能の向上が商品力の向上とリンクしているからでしょうか。

八谷 マーケットが燃費のいいクルマを求めているからです。燃費のいいクルマがたくさん売れれば燃費の技術開発も進みます。 国が政策的に、グリーン税制という形で、お客様の嗜好を後押ししているということもあります。 

三浦 なるほど。ユーザーの環境意識を国がうまく後押しして、それにメーカーが乗るという前倒しの好循環がおきていると。

八谷 はい。自動車単体の燃費目標達成は見えてきたので、あとはクルマだけでなく、人間のほうも一人ひとりがCO2削減を意識することが大切だと思います。
次のページへ
Page: 2 of 6 
Page 1自動車と社会の共存発展を目指して
Page 2環境と安全が二本柱
Page 3燃費改善は細かい技術の積み上げ
Page 4ディーゼルアレルギーは環境省にもない
Page 5制度も目的も不明確な環境税
Page 6人もクルマもマイナス6%