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〜検証テストを通して〜 |
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実験に至る以前には、カーテレマティクス対応カーナビの弱点は通信そのものにあると予想していた。ところがいざ実験を行ってみると、それ以上に頭を悩ませることになったのは、じつはカーナビそのものの操作性だった。
現状では、意外なことに「カーテレマティクス対応カーナビの大本命」とされているトヨタ『G-BOOK』対応カーナビの情報アクセスの複雑さを垣間見た結果となった。天気予報のような単純なコンテンツでさえ、情報取得に手間が掛かってしまう。ボタンの位置する階層や名称が適切ではなく、「あの機能はこれを押す」といったことを覚えるまでは使いこなせない。通信してしまえば速いのだが、そこに至るまでのプロセスが問題だ。
いっぽう、万人向けだと思ったのが、日産『カーウイングス』対応カーナビ。ハンズフリー機能を使ってオペレーターと話す「コンパスリンクライト」による設定は非常に便利だ。ヒトを介しているだけあって、抽象的なリクエストでも何とかなってしまうという安心感もある。惜しむべくは1回の通話で1リクエストしか応じられないということ。目的地の設定で接続、目的地の天気を聞くためにも接続、目的地のお勧め店を聞くためにさらに接続…という手間はあるが、単純なだけに何度でも使ってやろうという気持ちになる。
自前のディスクが持つ情報を超えた範囲で新しい情報、ライブな旬の情報を取得するという意味でのカーテレマティクス対応カーナビは非常に便利だが、操作性の向上については一考する必要がある。「今まさに、旬の情報が取れますが、その代わりに操作は複雑になります」では支持されない。操作の単純さがあってこそ、初めて生きてくる多機能もある。次世代のカーテレマティクス対応カーナビには、ユーザーフレンドリーな操作性をいかにカタチにするかが、ブレイクスルーポイントになりうるといえよう。
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所要時間 146 秒
到達ステップ数 11 行程
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G-BOOKといえば、クルマ版i-modeといっていいほどの情報コンテンツの宝庫。ならば、ドライブでよくあるケースの映画館を目的地に。G-Waker映画で封切り情報をチェックし、目的地設定。操作行程はさほど気にならなかったが、惜しむらくは通信レスポンスの悪さ。もうひと頑張りしてくれるとイライラせずに済んだのに。ちょっとの作業が3分弱もかかってしまった。
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所要時間 382 秒
到達ステップ数 35 行程
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コンパスリンクライトにすべてお任せ。携帯電話を介し、オペレーターに箱根のホテルを目的地設定依頼。そして、再度オペレーターに目的地周辺のイベント情報を尋ねてみると、近くの神社の秋祭りを教えてくれた。二度手間がかかり、時間も余計にかかるけど、操作そのものは最小限で欲しい情報が手にできる。この味、一度知ってしまったら、止められなくなるほど心地よかったですよ。
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所要時間 95 秒
到達ステップ数 8 行程
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メニューから、おすすめスポットで味覚狩りイベントを検索。そのなかで千葉のマザー牧場のさつまいも堀りを目的地に設定しました。通信の遅さは感じませんでしたけど、情報を探し出すのが、ちょっと煩雑。せっかく、クルマごとに装備されているのだから、オーナーごとのメニューのカスタマイズ化が可能になると、欲しい情報に素早くアクセスできてさらに便利になると思います。
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所要時間 82 秒
到達ステップ数 13 行程
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AirNaviもG-BOOKと同様に、情報コンテンツが豊富。ちょっと気取った美術館巡りをシミュレートして、ライブマガジンのミュージアム・カフェを活用。今週のおすすめから、東京国立近代美術館を検索し、映画の巨匠 市川昆のイベントを発見。目的地設定した。通信ストレスもなく、メニューも整理されていてわかりやすいのだが、付属リモコンでの操作のみでややしづらい。タッチパネルがついているとベターです。
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※おことわり
ホンダ インターナビ・プレミアムクラブ搭載カーナビは、先ごろシビックやストリームのマイナーチェンジにあわせてHDDモデルが追加されましたが、本テストにて使用した機種は、従来モデルのDVDタイプ(アコードに搭載)となります。 |
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