――苦戦している国内営業ですが、今年の目標達成は厳しくなりました。
福井 暦年での登録・届け出で85万台ということですが、上半期が終わって、事実、遅れています。ただ、難しいけど、いま数字を変える時期ではない。直近の受注ベースでいうと、昨年並みになっています。ただ、昨年は受注残が大きかったので登録もハイペースになりました。今年は『ステップワゴン』のマイナー・モデルチェンジも成功したし、これから『ライフ』や『オデッセイ』など下期に向けて新モデル出します。それを見て、必要なら微調整をするということですね。
――80万台というのは90年代後半には、大変難しい数字だったわけですから、落ちてもそのラインを守るのは必要なのでしょうね。
福井 そうですね。前回80万台やった時(97年)には、その翌年に70万台を割ったんですよね。今度は90万台やったので、80万台は切ったらいかんよねということです。
――あの時は、まだ80万台の実力が定着してなかったということでしょう。
福井 ええ。ですから、今はモデルに多少の浮き沈みがあるが、モデル強化プラス販売力の強化を合わせて段々レベルを上げて、100万台に向かって一歩、一歩行きます。
――今の中期計画では100万台は04年度ということですが、これは難しいですね。
福井 時期はずれますけど、今のレベルが80数万台として、それを90万、95万と上げて行って、その先に100万があると考えています。
――中期的な展望として国内の販売チャンネルの再編については、いかがですか。アキュラという選択肢もあると思いますが。
福井 アキュラはアメリカをメインにやっています。日本は3チャンネルが基本で、それぞれの強みを生かし、これを磨いていくということです。拠点強化ということは継続してやります。とくに、相対的に弱体化している大都市圏を強化していきます。
――アキュラは今のところ考えていませんか。
福井 ええ。
――現行の中期計画では、今年度の4輪車世界販売は311万台、最終年度(04年度)には340万台という目標ですが、この見通しはいかがですか。
福井 これは、いずれも行けると思いますね。場所によっては日本のように厳しいところもありますが、好調なところもあります。無理をする考えはありませんが、結果として達成できるでしょう。
――05年度からの次期3カ年計画のイメージは、どう描いていますか。
福井 イメージとしては、先に言いましたようにブランド強化の方向に色々な施策を打つということですが、何をやるかというのは来年の今ごろにお話しできるでしょう(笑)。
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