【グッドデザイン16】東北BRTや大阪環状線新型車など受賞

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気仙沼線BRTと大船渡線BRTが「グッドデザイン・ベスト100」に選定された。写真は気仙沼線BRT。
  • 気仙沼線BRTと大船渡線BRTが「グッドデザイン・ベスト100」に選定された。写真は気仙沼線BRT。
  • 気仙沼線BRTと大船渡線BRTが「グッドデザイン・ベスト100」に選定された。写真は大船渡線BRT(右)。
  • グッドデザイン賞を受賞したJR西日本の323系。年内にも営業運転が始まる。

公益財団法人日本デザイン振興会は9月29日、グッドデザイン賞の本年度受賞結果を発表した。鉄道関係では、JR東日本の「気仙沼線・大船渡線BRT」が「グッドデザイン・ベスト100」に。JR西日本の「323系と大阪環状線改造プロジェクト」などがグッドデザイン賞を受賞した。

気仙沼線(宮城県)と大船渡線(宮城県・岩手県)は、2011年3月に発生した東日本大震災による津波の影響で、海岸沿いの区間を中心に甚大な被害が発生。JR東日本はバス高速輸送システム(BRT)による代行輸送を計画し、2012年8月から運行が始まった。

津波による流出を免れた一部の路線をバス専用道に改築してバスを運行し、それ以外は一般道に乗り入れている。当初は鉄道の仮復旧という位置付けだったが、今年3月までにBRTの継続運行が決まり、鉄道の復旧が断念されている。

JR東日本は両線のBRTが「ベスト100」に選ばれたことについて、「BRTの利点を活かした利便性の向上や定時運行の実績に加えて、地域の足となる公共交通を維持していくためのひとつの選択肢を示した意義が評価されました」としている。

JR西日本の323系は、大阪環状線用に開発された新型電車。今年6月に最初の編成が完成し、早ければ年内にも営業運転が始まる。グッドデザイン賞の審査委員は「通勤車輛としての利用状況をふまえ、出入り口脇のソデ仕切りを見直すことで、座席とドア脇の寄りかかりスペースを両立させ、有効活用することを目指した点が新しい」などと評価した。

このほか、鉄道関係の主な受賞者は以下の通り。

●日立製作所:英国IEP(都市間高速鉄道計画)向け高速車両 Class 800/801

●三菱重工業:ニューシャトル2020系 ※埼玉新都市交通の新型車両

●京王電鉄:京王線 高尾山口駅

●小田急電鉄など:「誰にとっても見やすい業務掲示を!」小田急電鉄 業務掲示カラーユニバーサルデザイン化への取り組み

●相模鉄道など:デザインブランドアッププロジェクトによる相模鉄道9000系のリニューアル

●相模鉄道など:吊革

●大山観光電鉄など:新型大山ケーブルカー

●JR東日本など:現美新幹線

●えちごトキめき鉄道:えちごトキめきリゾート雪月花(ET-122 1001-1002)

●日鐵住金建材:誘鹿材「ユクル」 ※線路に近づくシカの誘引剤

《草町義和》

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