【ボルボ D4 e燃費チャレンジ】高速巡航から山岳路まで250km走破、最高燃費は20.8km/リットル | レスポンス(Response.jp)

【ボルボ D4 e燃費チャレンジ】高速巡航から山岳路まで250km走破、最高燃費は20.8km/リットル

エコカー 燃費

日本におけるディーゼル車の販売台数は2011年では9000台を切る非常に“ニッチ”な市場であった。しかし国産ではマツダ、輸入車ではBMWやメルセデス・ベンツが積極的にモデルを展開したことで2014年は約7万9000台と約9倍の伸びとなった。

それでも欧州と比較するとまだまだその割合は小さい。しかし逆の見方をすると、これから伸長が期待できる注目のジャンルと言えるのである。当然、世界の自動車メーカーはそれらを視野に入れて日本へのビジネスを展開。その中で2015年7月に一気に5車種に新世代クリーンディーゼルエンジン「D4」を投入し注目を集めているのがボルボである。

今回われわれは、マイカー燃費&メンテナンス管理サービスの「e燃費」と、「レスポンス」との共同企画として、「ボルボ D4 e燃費チャレンジ」を実施。ボルボの新世代ディーゼルのオーナーを募り、一般道から高速道、さらにワインディングロードまでロングツーリングを走行してもらうことで、その走りの良さや環境性能を十分堪能してもらおうというわけである。e燃費が1月25日に発表したディーゼル車ランキングでは、ボルボ『V40』が輸入車部門で1位(平均実燃費16.2km/リットル)を獲得したが、今回のロングツーリングを通してその燃費性能の実力を改めて検証してみたい。

両サイトで募集した中から選ばれたのは6組。内訳としては『V40』が4台、『V40クロスカントリー』が1台、そして『V60』が1台という構成である。かく言う筆者もV40のD4搭載車に乗り、東名高速道路「港北PA(下り)」に集合した。

前述したように「D4」は昨年7月に発表・発売したばかり、全体的には納車してからそれほど時間が経っていないようで、中には「12月に納車されたばかり」「高速道を走るのは実は2回目」というオーナーもいたほどである。また充実した装備類も含めて「まだ全てを使いこなしていない」という声も聞かれたほどだ。このイベントでは様々なタイプのユーザーがコミュニケーションを行うことで、個人では気が付かなったボルボの魅力なども共有してもらおうという目的もある。もちろん高い燃費性能も自慢のD4ゆえに、思い切り走りの良さを堪能しつつ、「燃費チャレンジ」も行うことにした。この辺は「e燃費」ならではの企画ということで参加者も(実は)やる気満々である。


◆東名の高速ワインディングでパワーを体感…港北PA~新東名 駿河湾沼津SA

第一ステージとなったのは港北PAから新東名に入り沼津までの高速セクションである。法定速度を守っての走行とはいえ、おのおのが自分の走り方で目的地を目指す。

まず今回のイベントの話題はなんと言ってもこのD4である。ボルボはすでに2007年頃から新世代パワートレインの自社開発に着手しており「DRIVE-E」というプロジェクトを展開している。この新世代パワートレイン「DRIVE-E」から生まれたエンジンは、効率性を極めながら、かつて無い走る楽しさを追求したもの。中でもディーゼルモデルは想像を超える力強いトルクに加えて、優れた静粛性と燃費性能を実現したという。日本車でもドイツ車でもない、北欧生まれの“第3のディーゼル”なのだ。

新開発の2.0リットル4気筒エンジンであるD4はガソリンエンジンと同じアーキテクチャーで開発、驚くべきことに25%を共通部品、さらに50%を類似部品で構成している。つまり、純粋なディーゼル専用部品は25%しかないことになる。また注目すべき点は数多くあるが、技術的なハイライトのひとつとして挙げられる最新の「i-ART」と呼ばれるコモンレール・ダイレクトインジェクションシステムは、最高2500気圧で1サイクル当たり最大9回の燃料噴射を可能にしている。

この革新的な技術「i-ART」はデンソーが開発、つまり最新鋭のパワーユニットに日本の技術が使われているのだが、参加したユーザーの中にも「ATもそうですが、ディーゼル技術にもメイド・イン・ジャパンが使われていることが何となく誇らしいし、購入時には気に入ったポイントでした」という声も聞かれたほどだ。またATもボルボとは40年以上にわたってビジネス関係を結んでいるアイシンAW製による最新鋭の8速タイプを搭載、ワイドレンジなギア比によりその走りと低燃費に効いてくることはおのずと予想ができる。

燃費を意識しつつ、各自がまずまずのハイペースで走行していたが、何よりもD4は400N・m(40.8kg-m)という大トルクを1750~2500rpmという低い回転数から発生するのがポイントだ。実際はアクセルペダルに足を軽く載せる程度の1000rpmを超える領域ですでにトルクが増すことが体感できる。ゆえにどの速度域からの加速もあくまでもスムーズ、D4のレッドゾーンはタコメーター表示で5000rpmからだが、そこまで回すことはほどんど無く、日常の運転はカバーできる。

とはいえ、この大トルクは追い越し加速の際にも有効で回転数を低く保ったまま、グッと力強く加速できることはD4の大きなメリットと言える。こうしたフレキシビリティに優れた特性は、ドライバーにとって運転にまつわる負担や披露を軽減させるポイントのひとつ、ということもできるだろう。


◆一般道に降りても実感、安全性こそボルボの大きな魅力…東名 沼津IC~伊豆スカイライン

各オーナーは新東名長泉沼津ICを降りて伊豆縦貫自動車道を走り伊豆高原冷川ICを経由して座談会の会場まで一気に走り抜ける。縦貫道は比較的ペースが早い道路だが、ここでは特に乗り心地や静粛性、さらにボルボが誇る先進安全装備である「IntelliSafe(インテリセーフ)」を改めて体感してもらった。

まずディーゼルと言えば購入時も含めて気になるのがエンジンノイズ、例の「カラカラ」という音自体は過去においてはあまり好意的には捉えられなかったのは事実である。実際、オーナーによっても感じ方には違いはあるものの、車外に出れば「これはディーゼル」という音は正直聞こえる。ボンネットフード裏にはしっかりと遮音材が入っているわけだが、どうやらノイズ自体はホイールハウス周辺から聞こえることがわかる。

しかし、これが車内に入ると一気に印象が変わる。エンジンルームから室内に入ってくるいわゆる「透過音」などはかなりしっかり遮音されており、停車時も足元の“かなり向こう側”で聞こえているレベルである。ひとたび走り出してしまえば、ノイズを意識させられることはほとんどない。ここでさらに効果的なのが前述した8速ATだろう。元々低回転域で十分なトルクを発生するD4ゆえにその走りには余裕がある。さらにもし回転が高まりエンジン音が増えそうになってもAT側がシフトアップしてくれることで常に高い静粛性が維持できるというわけだ。

さて、ボルボといえばなんと言ってもその安全性能の高さを語らずにはいられない。参加者のクルマに“標準搭載”されている10種類の先進安全装備である「IntelliSafe(インテリセーフ)」、その中でも「全車追従機能付きACC(アダブティブ・クルーズ・コントロール)」や車線から車両がはみ出しそうになるとステアリングを自動修正してくれる「LKA」、さらに死角になりがちな後続車の接近を知らせてくれる「BLIS」などが非常に役立つ。

この手の先進安全装備は今、世界中の自動車メーカーのトレンドのひとつであるが、ボルボは他社に先駆けてこの技術を市販車に展開、文字通り“最先端”を走っている。ドライバーの心理的、肉体的なストレスを軽減することでよりドライビングに集中することができるわけだ。

筆者も色々なクルマに試乗する機会はあるが、例えばBLISひとつを取っても視認性のレベルが非常に高い。実はこの手のブラインドスポットインフォメーション機能の多くはその警告をドアミラー内に表示するものが多い。しかし、これだと逆光やクルマのヘッドライトなどにより視認性が劣る場合がある。さらに言えばドラミラーの最外部まで視線を移動させるので安全性の観点からはあまり褒められたものではない。しかしBLISの場合、そのインジケーターはドラミラーの付け根、さらに室内に設置されていることで前述したネガティブの部分を解消できる。ACCにしても前を走行する車輌の検知も早く、その“効き”自体もあくまでも自然、この辺はやはり一日の長があると言っていいだろう。


◆燃費と走りはトレードオフではない…天城高原~伊豆高原

伊豆高原スカイライン冷川ICから天城高原まで登ってから一般道に降り、目的地となるフレンチレストラン「オーベルジュ・ミヨー」に到着した各オーナー、走りの良さをここまで堪能しつつも、やはり気になるのが冒頭に編集部から話のあった「燃費トライアル」である。

もちろん、ここがゴールではないのだが、各オーナーは他人の燃費が気になってしょうがないようである。「私、19km/リットル」中には「23km/リットル超えました」という声に「おおー」という声も上がる。正直に言うと筆者はこのトライアルには関係がない?ので、D4のドライバビリティも含め、走りを楽しむことに専念してきたのだがそれでも約150kmの道のり、それもワインディングも含めた行程でもメーター内の平均燃費計は17.8km/リットルと驚くべき数値であった。最終結果は復路途中の十国峠がゴールとなるが、どのユーザーも自分のクルマがこれだけ低燃費であることを改めて実感、何よりも元々燃費性能に優れていながら燃料はさらに安い軽油であることによるランニングコストの安さには各オーナーはあらためて驚きとともに満足したようである。


◆優勝者の燃費に皆、驚く…伊豆高原~伊東

最終ステージはオーベルジュ・ミヨーから伊豆スカラインの十国峠駐車場までの道…の予定だったのだが、まさかのチェーン規制で通行止め(後に解除)。コースを変更しつつ、海側に抜け、国道135号線沿いの道の駅・伊東マリンタウン周辺をゴールとした。

復路はワインディング~伊東市街地へと抜ける中低速の走行ステージとなったが、ここまでも触れてきたようにD4の低速域から発生する太いトルクはもちろん、そのハンドリング特性もチェックしてみた。D4はガソリン車に比べ、フロントにウエイトが多くかかるわけだが、常に乗り心地はフラットライド、個人的にはリアサスペンションの“いい仕事っぷり”に好感を持った。つまり、リアサスの接地性が高いため、ワインディングでもボディをうまくコントロールしてくれる。これによりフロントヘビーな印象はかなり少なく、回頭性も高い。

さて全てのオーナーがゴールに到着し、待ちに待った燃費トライアルの結果発表、そして表彰である。堂々の1位はV40クロスカントリーで埼玉県から参加の永山健一さんファミリー、全行程250kmに及んだ平均実燃費はなんと20.8km/リットルと驚異的。これには一同から「スゴイ!」の声が上がる。実は永山さんは今回唯一スタッドレスタイヤを装着、さらに家族参加と重量的?ハンディキャップもあった中での優勝。永山さんファミリーには、優勝商品である「S60 STCC Race Car」のラジコンが贈呈された。

永山さんいわく「往路の高速でACCを使いつつ、速度を抑えて燃費を上げました」と、すでに第一ステージで低燃費を叩き出していたのである。その他の順位はここでは省略するが、それでも筆者を含めて燃費性能は驚くべきものであった。V40の場合、燃料タンクの容量は62リットル、JC08モード燃費は20.0km/リットルなので単純計算なら1200kmは走ることになる。実際、e燃費的に言えば、優勝した永山さんの「カタログ燃費達成率」は100%を超えるもの。自由気ままに走らせてもらった筆者ですら88%(17.6km/リットル)と数値的には高い。改めてD4のドライバビリティと燃費性能の高さを実感して各オーナーは家路に向かった。後編ではオーベルジュ・ミヨーで各オーナー同士のコミュニケーションや座談会の様子を報告する予定だ。
《高山 正寛》

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