【GARMIN fenix 3J インプレ前編】アウトドアフィールドから進化を遂げたスマートウォッチ | レスポンス(Response.jp)

【GARMIN fenix 3J インプレ前編】アウトドアフィールドから進化を遂げたスマートウォッチ

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高度計(Altimeter)、気圧計(Barometer)、コンパス(Compass)を搭載したABCウォッチの最高峰モデルとして人気を博しているGARMINの「fenix(フェニックス)」シリーズ。GPSやGセンサー、各種の通信機能などの独自機能を搭載し、ABCウォッチの範疇を遥かに超える万能ウォッチとなっているのが人気の秘密だ。その最新モデルである『fenix 3J』はさらなる多機能化を果たし、大幅に進化した。


◆アウトドアフィールド、フォットネストレーニングそしてオフィス、フォーマルにも

この2~3年ほどのあいだ、フィットネスデバイスは劇的な進化とバリエーションの拡大を遂げている。日常生活の運動量をライフログとして記録するフィットネスバンドが人気を集める一方で、スマートウォッチという新しいジャンルが誕生。スマートウォッチは多彩な機能のひとつとしてフィットネス機能を搭載し、従来のランニングウォッチや登場したばかりのフィットネスバンドを脅かす存在になっている。一方、ランニングウォッチもスマートウォッチのような機能を取り込むようになり、両者の境界はもはや曖昧になってきた。

今回取り上げるfenixは、前述のとおりABCウォッチであり、本来は登山やトレッキングで高度などを確認するためのアウトドア用途を主眼に置いた腕時計だ。ランニングウォッチでもなければフェットネスバンドでも、スマートウォッチでもない。しかし、fenixはGARMIN得意の多機能化を大胆に推し進めた結果、従来モデルの『fenix 2J』でさえ、ランニングウォッチとしても使えるようになっていた。

新たに登場したfenix 3Jは、さらなる多機能化を推し進めた。fenix 2Jが登場した時は、もう大幅な改良の余地はないように感じられたものだが、デザインとハードウエアを全て刷新し、機能面でも大変身を遂げた。ABCウォッチでありながら、ランニングウォッチとしても、フィットネスバンドとしても、そして、スマートウォッチとしても使うことができる。


◆高級感を高めた“サファイア”もラインナップ

それについて詳しく触れる前に、まず外観の変化から紹介していこう。というのも、機能の進化に負けないほど、外観も進化しているのだ。まず、fenix 3Jは機能が同じで外観の異なる2つのモデルが用意された。通常モデルと、高級感を大幅に高めた「fenix 3J Sapphire(サファイア)」だ。

通常モデルでもその高級感はかなりのもので、ボディとは別パーツになったベゼルを採用。5本のビスで固定されたシルバーのベゼルは質感が非常に高く、見た目の印象は質実ではあるがスタイリッシュとは言い難かったfenix 2Jとは全くの別物。fenix 2Jも十分に高級感があったが、それはあくまでもABCウォッチとしての高級感だった。しかし、fenix 3Jはもはや高級ブランドの腕時計のような存在感を放っている。

fenix 3J Sapphireはさらに質感を高めた。ベゼルは鈍く輝くガンメタリック仕上げで、黒いボディもより高級感のある梨地仕上げとなっている。ディスプレイを覆うガラスはキズのつきにくいサファイヤガラスを採用しており、これがネーミングの由来だ。

そしてさらに大きな違いは、通常の樹脂製のバンドに加えて、メタルバンドが付属していることだ。このバンドはもう完全にフィットネスデバイスのそれではない。これを装着したfenix 3J Sapphireは数十万円クラスの腕時計に見える。かつては「GARMINのウォッチはフィットネスやアウトドア向けのデジタルデバイスとしては最高だが、腕時計としてはチープ」と揶揄されたこともあるが、その評価は過去のものとなった。


◆スペックアップさせながら本体サイズはコンパクト化を実現

ハードウエアのスペックを確認すると、大きく進化していることに驚く。直径約30ミリのディスプレイは、fenix 2Jのモノクロ、70×70ピクセルから、カラー、218×218ピクセルへと激変。防水性能は50メートルから100メートルに強化された。バッテリーライフもGPS毎秒測位時で16時間から20時間へとロングライフ化している。

測位性能も進化し、GPS、みちびきに加えて、新たにロシア版GPSのGLONASSにも対応。新たに採用されたEXOアンテナはベゼルと一体化しており、感度を大幅にアップさせている。

これだけ性能がアップしながら、本体サイズは幅53mm、高さ59mm、厚み16mmと、よりコンパクト化された。これは突起を考慮していない公式発表のサイズ(51×51×16)ではなく、突起を含めて実際に計測した数値だが、fenix 2Jでは幅51mm、高さ61mm、厚み20mmだった。幅は大きくなったが、厚みが薄くなっているので、コンパクト化といって差し支えないだろう。実際、装着すると薄くなったことははっきりと実感でき、装着感はかなりよくなった。

装着感については、fenix 3J Sapphireのメタルバンドについても触れておかなければならない。バタフライバックルという一風変わったバックルを採用するこのバンドは、装着感がよく、しかも使いやすい。筆者は腕がかなり細いのだが、このバンドだとぴったりフィットしてくれる。ただ、そうはいってもこのバンドはかなり重く、トレーニングに使うのはちょっと無理だろう。デザインの面でも、トレーニング中につけておくには違和感がありすぎる。

fenix 3J Sapphireには通常モデルと同じ樹脂製のバンドも同梱されているので、本機をランニングなどのトレーニングに使うなら、こちらのバンドを使うべきだろう。バンドの交換は付属のドライバーを使って簡単にできる。ただし、トレーニング時だけバンドを交換するといったことができるほどの手軽さではない。ここは少し残念な部分で、シチュエーションに応じてさっとバンドを交換できれば最高だった。

また、メタルバンドのサイズ調整は一般的な腕時計のバンドと同じように、特殊な工具でピンを抜かなければならない。本機をネットショップなどで購入した場合はもちろん、スポーツ用品店で購入した場合でも、おそらくサイズ調整をお店に依頼することはできないだろう。そうすると、購入後に改めて時計店などにに持ち込む必要があるが、これはかなり面倒だ。これもなんとか改善してもらいたい。

ちなみに、重量は樹脂バンドの場合、fenix 2Jより僅かに軽い82g。メタルバンドを装着すると2倍以上の186gとなる。参考までに、ロレックスの『エクスプローラー II』は152g。この数字からして、メタルバンドの重量感は想像いただけるだろう。


◆新たにライフログ機能を搭載、オフィスや自宅でも活躍する

続いて機能面について紹介しよう。目玉はなんといっても、ライフログ機能が追加されたことだ。従来のfenixも腕時計として普段使いできるように配慮されていたが、その場合は文字通り時計として使うことになる。しかし、fenix 3Jはフィットネスバンドとして、日常生活での運動量を計測できるようになった。

ライフログは主に内臓のGセンサーのデータを解析して、ステップ数(歩数)や消費カロリーを計測する。一定時間、動きがないと運動するように促すムーブバーや、自動的に目標となるゴールを設定し、それに対しての進捗を表示。これらはいずれも「vivofit」シリーズなどGARMINのフィットネスバンドと全く同等の機能だ。本機はGPSを搭載していて、散歩や買い物でのウォークを、コースも含めて記録することができる。その意味ではフィットネスバンドを超えているといえるだろう。

ライフログのデータはGARMINのクラウドサービスであるGARMINコネクトにアップロードされ、毎日の日常生活での運動量が自動的に記録されていく。登山やフィットネスといった特別な運動をしなくても、日常生活での運動量が記録されるのは非常に有意義。運動不足の解消に効果的だ。fenixを普段使いしていて、せっかく高性能なデバイスなのに時間を表示させるだけではもったいないと思っていた人は多いはず。ライフログ機能の搭載はそんな人達が待ち望んでいたものといえる。
《山田正昭》

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