大阪市、淀川の赤川仮橋を10月末閉鎖…城東貨物線旅客化で複線化スペースを捻出

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城東貨物線の淀川橋りょう。下流側(左)に線路、上流側(右)に人道橋「赤川仮橋」が併設されている。10月末限りで赤川仮橋を閉鎖して複線化工事が行われる。
  • 城東貨物線の淀川橋りょう。下流側(左)に線路、上流側(右)に人道橋「赤川仮橋」が併設されている。10月末限りで赤川仮橋を閉鎖して複線化工事が行われる。
  • 城東貨物線淀川橋りょう(赤川仮橋)の位置。赤川仮橋の撤去後は上流側の菅原城北大橋に迂回(うかい)する必要がある。

大阪市建設局はこのほど、片町線貨物支線(城東貨物線)の淀川橋りょう(都島区~東淀川区)内に併設されている人道橋(赤川仮橋)について、10月31日24時に閉鎖すると発表した。同線の複線化スペースを捻出するため仮橋を撤去する。

城東貨物線は、関西本線の平野駅と久宝寺駅から片町線(学研都市線)の放出駅、鴫野駅を経由し、東海道本線の吹田駅までを結ぶ貨物線。1929年から1931年にかけて開業した。

同線の淀川橋りょうは、将来の複線化を想定して2線分のスペースを持つ下路ワーレントラスで整備されたが、当面は単線での運行となるため下流側のみ線路を敷設。上流側の線路スペースは暫定的に木製の赤川仮橋が設置され、都島区と東淀川区を結ぶ生活道路として利用されてきた。

戦後は城東貨物線を複線化して旅客列車を運行する計画が浮上。まず南側の放出~久宝寺間が複線化され、2008年3月15日におおさか東線として開業した。北側区間はルートを一部変更した新大阪~放出間が2018年度末の旅客線化を目指して工事が進められており、淀川橋りょうも赤川仮橋を撤去して複線化される。

これにより都島区と東淀川区を直接結ぶ人道橋はなくなる。大阪市は上流側にある菅原城北大橋(旭区~東淀川区)の歩道を利用するよう案内している。旭区方は、城北公園と堤防上の道路を同橋の歩道につなぐスロープ橋が整備されている。一方、東淀川区方は堤防上の道路と歩道が直接つながっていなかったが、新たにスロープ橋を整備した。8月1日から利用できるようになる。

《草町義和》

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