日産自動車は13日、2005年に実用化したモデルより出力密度を2.5倍に引き上げるなど性能やコストを大幅に改善した燃料電池スタックを開発したと発表した。
日産は05年に自社開発のスタックを搭載した燃料電池車の『X-TRAIL FCV』を発表し、リース販売や走行実験などを行ってきた。新開発したスタックは85kwの出力で、容積は34リットル。X-TRAIL FCVに搭載した05年モデルより、出力密度(容積当たりの出力)は2.5倍に高めた。
新スタックは膜電極接合体とセパレーターの流路を改良し、発電で生成される電子と水の移動を促進するなどで高い出力が得られるようにした。
また全体の構造や製法をシンプルにすることで白金の使用量および部品種類を、それぞれ4分の1にし、コストも6分の1まで低減できたという。