日産自動車の志賀俊之最高執行責任者(COO)と三菱自動車の益子修社長は、CEATEC JAPAN2011のゲストスピーチで、電気自動車(EV)普及のカギを握るのは「国の政策が重要」との考えで一致した。
三菱の益子社長は、ノルウェーの小型車のシェアが一時期トップになったことを紹介。「三菱がシェアトップになる市場など滅多に無いが、ノルウェーでEVはバスレーンを走行できる。通勤時間に1時間かかるところを15分で到着できるので購入者は増える。国がEVにどういうインセンティブを与えるかによってEVの普及度合いは変わる」と指摘。
また、日産の志賀COOは「震災以降、日本のエネルギーセキュリティが課題となっている。効率的にエネルギーを作る・使う・貯めることが重要となっている中、いまEVが役に立つ。その方向に日本の政策を一致させることが重要」と述べた。
さらに、三菱の益子社長は「新興国で自動車の需要が増え、化石燃料への依存を減らさないと業界の将来は無い。今から石油代替エネルギーの可能性を追求することは社会的な使命であり、我々は大きなものにチャレンジしていると思う」と、EVに注力する意義を強調した。