気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年11月30日付
●経済産業・環境省、所有者に「フロン券」カーエアコン処理費負担で(毎日・3面)
●ETCきょうから本格運用、渋滞緩和、環境改善へ(毎日・18面)
●埼玉・群馬県警、窃盗容疑でマレーシア人逮捕「えっ、前がベンツで後ろがクラウン」(毎日・31面)
●いすゞ追加リストラの米従業員、富士重工が一部受け入れ(読売・9面)
●縮む需要、「薄利多売曲がり角」自動車買い換え先延ばし(読売・9面)
●セルフ式スタンド全国1000店突破(読売・11面)
●蛇川・日野自動車社長語る「黒字転換で出発点に立った」(東京・8面)
●現代自動車、90万円切る小型車、日本で来秋発売(日経・11面)
●自動車輸出、10月は4.4%増(日経・13面)
ひとくちコメント
埼玉・群馬県警は、高級車を盗んだ窃盗などの容疑で、マレーシア国籍の男5人を逮捕したと、きょうの毎日が社会面で報じている。クルマの盗難は後を絶たず、いちいちニュースに取り上げているとキリがないほどだが、この窃盗事件は手が込んでいて実にユニークだ。
というのも、盗難車の多くは、ロシアや東南アジアにナンバープレートを外して“完成車”のまま密輸出されるケースが多い。ところが、このグループは、盗難車を容疑者が勤める解体作業所で電動工具を使って屋根、ボンネット部分、トランク、座席部分の4つに切断。横浜港から、自動車部品として正規の手続きで輸出していた。
部品だとマレーシアでは関税が掛からないというメリットを生かしたというなかなかの知能犯だが、現地で組み立てたところ「前部かベンツで後部がクラウンという、改造車ならぬ“怪造車”が堂々と街を走っている」そうだ。最近は、原価コスト低減で、部品の共通化が進んでいるが、まさか、国境を超えてベンツとクラウンの最高級の“ハイブリッド車”が出来上がるとは……。