新型『ステージア』のシャーシは、現行『スカイライン』と共通。日産が社運をかけて世に送り出した、次世代型Lクラス用FRシャーシだ。それゆえ、ワゴンとセダンというボディ形態の違いはあるものの、スカイラインとの技術的な共通点は多い。
エンジンの重心をフロントサスペンション後方に置き、前後車軸にかかる重量バランスをほぼ均等にする、FM(フロントミッドシップ)パッケージが最大の特徴。重量配分は2WDが前51:後49、4WDが前52:48と、ワゴンとしては異例のスポーティなセッティングとなっている。
サスペンションは、フロントはスカイラインとほぼ共通のジオメトリだが、リアは後部に重量物を搭載するステーションワゴンに最適化するために改設計された。形式は同じマルチリンクだが、省スペース設計とすることで、ラゲッジルームへのサスペンションの張り出しを最小限に抑え、その結果最小ラゲッジルーム幅は旧型の940mmから1055mmへと大幅に拡大、荷物の収納性を改善した。
タイヤサイズは215/55R17と205/65R16の2種類。いずれも直径680mmの大径タイヤで、前者の場合トレッドの接地面積は従来の245幅タイヤに匹敵する。高いコーナリングフォースと快適な乗り心地を両立させるための措置だ。