【新聞ウォッチ】国境を超えた鉄鋼各社の「できちゃった“結婚”」その仲人役は?

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【新聞ウォッチ】国境を超えた鉄鋼各社の「できちゃった“結婚”」その仲人役は?

気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年1月26日付

●自動車5社2000年の世界生産生産「トヨタ、初の500万台、生産海外シフト加速」日産は2位奪還 (東京・9面)

●住友金属工業、英国コーラス社と自動車用鋼板分野で提携へ(読売・1面、関連記事11面)

●コラム「直球曲球」鈴木修・スズキ会長「小型車充実し収益拡大狙う」(読売・10面)

●環境ビジネス新時代、排ガス自主規制「艇」汚染防止へ先手 (読売・13面)

●「正念場の世界経済」米国、車も服ももういっぱい、株安、一気に個人破産(朝日・12面)

●日野自動車、リコールを届け出(朝日・33面)

●ダボス会議開幕、「日本経済に懸念表明」ゴーン日産社長ら出席(日経・9面)

●日産、補助金認められ英国で生産継続決定(日経・11面)

●NKK、独・テッセンクルップ社と提携、欧州の日系自動車工場に的(日経・13面)

●住友金属工業、自動車用鋼管東南アジアで増産(日経・13面)

ひとくちコメント

鉄鋼メーカーが国内の再編を飛び越え、国境を超える合従連衡に突入、マスコミの報道合戦も過熱している。

今週初めには水面下で交渉を続けていた新日鉄と仏ユジノール社との包括提携を正式発表。きのう25日付の日経夕刊は「NKK、独大手ティッセン社と提携へ」と報じれば、きょう26日付の読売朝刊は「住友金属、英国コーラス社と自動車用鋼板分野で提携交渉開始」とスクープ、鉄鋼大手各社のグローバル戦略についての動きが紙面を賑わしている。

鉄鋼産業は、かつて「鉄は国家なり」とまで言われたほど、日本の高度経済成長を牽引した代表的な基幹産業だったが、構造的な問題を抱え、需要の減退とともに “鉄冷え”状態から脱け切れていない。とくに、大口ユーザーである自動車メーカーのグローバル化が先行しているにもかかわらず、国内の鉄鋼各社の海外展開は遅れが目立つ。

ただ、日本のメーカーは、軽量化と衝突安全性能に優れた高張力鋼板などを得意としているため、環境対応などで欧州市場でのシェア拡大を狙うトヨタや日産などは、現地生産を進める過程で、彼らを“道連れ”にするのは絶対条件でもある。

日産の英国での生産が継続になり、トヨタの仏工場がいよいよ31日から稼働する。石橋を叩いて渡るのもいいが、少しタイミングが遅過ぎはしないか……。

《福田俊之》

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