top interview by Teruo Ikehara
新中計で安全・環境への取り組み明示
――レスポンスでは2012年が自動車産業にとって「安全・環境」を推進するうえで重要な通過点と考えています。政府のIT戦略会議による交通事故死亡者5000人以下への削減目標や、京都議定書でのCO2削減目標の最終年となるからです。安全、環境への基本方針を。

井巻 新しい中期計画では安全・環境への取り組みも明示していきます。自動車メーカーとしてさまざまな規制をクリアしていくのは当然ですから、何としてもやり遂げるということです。メーカーとしてやるべきことと、交通流の改善などインフラ面の取り組みを融合することも大切です。

――そのころ、マツダはどのような会社になっているでしょう。

井巻 クルマを買われるお客様にマツダ車を買って良かったなと思っていただける状況ですね。また、社員がマツダで働いて良かったな、幸せだったなと、さらにサプライヤーさんも同じ気持ちになっていただくことです。そのためにも安全・環境というテーマをしっかりクリアしていかねばなりません。
井巻 久一(いまき・ひさかず)
井巻 久一(いまき・ひさかず)
1965年姫路工業大学機械工学科卒、同年東洋工業(現マツダ)入社。89年装備生技部担当部長、93年取締役技術本部長、96年同本社工場長。97年常務、99年専務を経て2002年副社長に就任し、研究開発・生産・品質・物流を統括。03年8月に社長兼CEO就任。06年6月から会長兼務。入社以来、生産技術や生産(工場)畑を歩み、フォード関係者の間では「ミスター・マニュファクチャリング」の異名も。工場視察したトヨタの張富士夫会長も、工夫に富んだマツダの生産システムを高く評価している。趣味は夫人とともに楽しむカメラ。デジカメを含め8台のボディと20本余りのレンズをもつ。風景が中心だが、社長就任以降は「庭の花しか撮る機会がない」と嘆く。兵庫県出身、64歳。
池原照雄
池原照雄(いけはら・てるお)
1977年北九州市立大卒。日刊自動車新聞、産經新聞などで自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリー。著書に『トヨタVS.ホンダ』(日刊工業新聞社)。山口県出身。

インタビュアー:池原照雄(経済ジャーナリスト)
写真:上尾雅英
最初のページへ
Page: 5 of 5 
Page 1フォード出身者の決断と、プロパーの忠誠心と
Page 2指示するのを待つ、辛抱する
Page 3フォードとの関係は変わらない、zoom zoomも変えない
Page 4デザインに関心は示すが口は出さない
Page 5新中計で安全・環境への取り組み明示
マツダ 記事一覧