伊東 C「モーダルシフト」とD「交通ニーズを発生させないまちづくり」は、今までずっと言われ続けてきた話ですが、モーダルシフトが実現するとは思えません。
森口 CやDはしっかりやらなきゃいけない。でも実は、それが可能な地域は少ないのです。今でも、東京23区のように公共交通機関のほうが便利なところがあります。ですから、乗用車から公共交通へのモーダルシフトは、大きくは動かないと思います。
D「まちづくり」は、先ほどお話したように、人口が減ると公共交通が成り立ちにくくなります。自動車のみに依存しないような、(例えば職住隣接の)都市作りをするには、大変時間がかかる。
伊東 近未来に有効な、現実的な対策は何でしょう。
森口 B「使い方の普及」です。コンパクトカーの普及、エコドライブ、レンタルやカーシェアリングなどが入ります。自動車は使うけれど、うまく使う、ということです。
クルマ不要論を唱える人もいます。しかし“自動車=悪”を唱えるだけではCO2は減りません。クルマの必要性を認めた上で、いかに環境負荷を下げられるか、と考えるほうが現実的です。
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