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重視すべき対策は |
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対策の方向性 |
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伊東 昨年のシンポジウム資料では、自動車のCO2対策の方向性をA、B、C、D、4つの次元に整理されています。重要な対策は何でしょう。
森口 対策は、それぞれ地域にあったやり方があり、一概には言えないと思います。例えば、モーダルシフトしようにもバスや鉄道がない、クルマなしではやっていけない地域があると思います。
そうした地域では、A「技術開発」すなわち、燃費向上技術、バイオ燃料、水素、電気など二酸化炭素排出の少ないエネルギーの技術開発は、欠かせないと思います。
またAは、技術開発のリードタイムに加え、クルマは10年ぐらい使われるので、効果の出かたは、ゆっくりとしたものになります。
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“小さな高級車”は普及するか? |
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森口 その意味で、B「環境負荷の小さい自動車・使い方の普及」も大事です。CO2が半分ですむような小型のクルマに乗ることは、すぐにでもできます。効果が早く出るし、削減ポテンシャルも大きいと思っています。
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クラス別の乗用車保有台数 |
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伊東 最近、コンパクトカーと大きなクルマにニーズが二極化してきています。また最近の若者は、必ずしも車=ステータスとは考えてはないようです。4人乗ることもでき、維持費の安い小型車の普及で、CO2が減っていく可能性もあります。
森口 “小さな高級車”は、まだ大きなマーケットにはなっていませんが、今後、人の考えや好みが変わり、こうしたクルマが受け入れられるのでは、と思いますね。
大型のクルマに対するニーズは少なくなく、小型車は利幅が稼げないなど、課題はあります。しかし、(環境負荷軽減と諸々の利害を)両立させる解を追求すべきだと思っています。
問題は、誰がコンセプトやトレンドを牽引するのか、です。例えば、少々値は張るがハイブリッドカーが売れ、ビジネスになっていく。もう少し小さなクラスでも、ハイブリッド車や電気自動車が出てくるようになれば、大量普及する可能性はあると思います。
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