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ITを活用して交通を測る |
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伊東 総走行距離など統計の精度が課題、とのお話でしたが、精度の高い統計とするには、ITを活用することが重要だと思います。
森口 統計調査は、紙の調査票を配る、というスタイルです。かわりに、車にセンサーを積めば、加減速、燃料消費量や汚染物質の排出量、全部測れます。例えば交差点のアイドリングで出たCO2もわかります。センサーを積まなくとも、道路端に取り付けたセンサーでも、ある程度計測できます。
伊東 カーナビやラジオの道路交通情報は、道路端のセンサーで、台数や時間を測っていますね。道路交通情報は5分刻みの計測なので、渋滞やCO2の計算が精緻にできます。しかし、省庁間の情報流通には、まだまだ壁があるようです。
森口 技術的には充分可能なのに、もったいないですね。むしろドライバーが、情報を出し合う仕組みのほうが、省庁の統計データを使うより、集めやすいかもしれないですね。
伊東--プライバシーの問題さえクリアすれば、可能だと思います。統計調査には、お金がかかっています。IT活用で調査コストが下がるのなら、データの提供者に助成金を出すのも良いと思います。
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安全と環境をセットで普及 |
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森口 車載センサー、つまり“ドライブレコーダー”ですね。飛行機のフライトレコーダーのようにドライブレコーダーを積めば、交通事故の防止や原因の解析にも役に立ち、安全運転やエコドライブの診断にも使えます。プライバシーを守れる形で、ドライブレコーダー装着を義務化すれば、事故も減りドライバーにメリットがあると思います。
環境対策のためだけ、では抵抗もあります。ドライバーにとっての安全・快適が、環境対策にも結びつくのです。うまく技術を使えば、堅苦しいことをやらなくても、まだまだ良くなるところはあると思います。
伊東 そうですね。映像を記録するドライブレコーダーは、既に市販されておりタクシーでは普及しています。事故時の示談交渉に役立ち、事故の抑止効果もあるらしいです。ドライブレコーダーは、一般ドライバーに普及する可能性はあると思います。
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