top interview by Teruo Ikehara
「自然体」で次の世代は決まってくる
――4半世紀にわたってスズキを引っ張ってきた鈴木会長からの世代交代も進みますね。

津田 スズキだけでなく販売代理店の経営者を含むオールスズキ陣営が世代交代の時期でもあります。私の世代、その下の世代といった具合にそれぞれが代理店やGMとの関係を築いていく。その第1章を私がやるのかなと。ただ、世代交代はいつの時代もあるわけです。たまたま私が社長になったわけですが、その時代時代にふさわしい人が当然、出てくると思っています。

――6月には鈴木会長の長男の鈴木俊宏商品企画統括部長が取締役に就任します。創業家は重視されるのでしょうか。

津田 鈴木会長もスズキというのは私企業ではないし、世界に名の通った責任ある企業と言っておられる。長年、仕事をするなかで「何々家」とかを重んじるとかは、ほとんど感じたことはありません。それぞれの能力をもった人があちこちに居るということで、自然体でまた次の世代が決まっていくのかと思います。次はあの人だから、「あなたは中継ぎ」ということではありませんから。

――2002年度からの中期3カ年計画で最終年度の目標であった連結売上高2兆円は初年度(03年3月期)で達成されました。今後の課題は?

津田 昨年、インド・マルチ社が連結対象になったということで2兆円できました。従って、売上高についてはもう一度キチンとした方向付けを出そうということになります。売上高経常利益率については最終年度で5.5%というのが目標です。同業他社並みに行かないと、1人立ちできてないということになりますから。 井巻 クルマを買われるお客様にマツダ車を買って良かったなと思っていただける状況ですね。また、社員がマツダで働いて良かったな、幸せだったなと、さらにサプライヤーさんも同じ気持ちになっていただくことです。そのためにも安全・環境というテーマをしっかりクリアしていかねばなりません。

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1969年北大大学院工学研究科修了、鈴木自動車工業(現スズキ)入社。80年開発部東京駐在主査、94年横浜研究所次長などを経て97年取締役。00年常務、02年専務、03年4月1日付で社長兼COOに就任。北海道出身、58歳。根っからのクルマ好きで、趣味はドライブ。社長就任後も通勤では自らハンドルを取ることが多い。

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1977年北九州市立大卒、日刊自動車新聞、産経新聞などで自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリー。著書に「トヨタVS.ホンダ」(日刊工業新聞社)。山口県出身。




インタビュアー:池原照雄(経済ジャーナリスト)
写真:長野浩之
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