赤外線通信を採用
今やカーナビの多くには多彩な検索用データが収録されているが、それでも目的地探しで困ることがある。たとえば出来たばかりの新スポットが反映されているはずもないし、観光やグルメなど、目的地を特定した場合などは思うようなプランが選び出せないことがあるのだ。
そんな状況を想定してイクリプスが07モデルに採用した新機能、それが赤外線通信を利用した『ケータイリンク』である。赤外線通信は携帯電話同士でメールアドレスや画像の交換で使った人もいると思うが、この機能をカーナビを相手に利用しようというもの。それだけに使い方はとても簡単だ。
◆「モクテキチネット」から得た地点情報をカーナビに
専用サイトとして用意された「モクテキチネット」に携帯電話やPCからアクセスし、そこで取り込んだ施設データを携帯電話の赤外線機能を使ってAVN側に転送するだけ。それは目的地としても地点登録としても利用できる。
PCで取り込んだ場合は携帯電話に一旦メールしなければいけないが、これだけでネットで取得したデータがカーナビ上に反映可能となる。「ぐるナビ」「Hot Pepper」などからお得クーポンの取得もできるというからうれしい限りだ。また、目的地付近について駐車場がないときも、「モクテキチネット」にあるタイムズ駐車場情報の満空情報が役に立つ。
◆AV機能にもケータイリンクを活用
ケータイリンクの機能はこれだけにはとどまらない。収録済みの楽曲データに含まれる二次元バーコードを介して、対象CDの購入や着メロのダウンロードができる専用サイト「FLIP MOBILE」へのアクセスを実現。
今まで気に入った楽曲を見つけても、なかなか思うように着メロサイトが探せなかったことがあったけれど、この機能を使えばそんな悩みは一気に解消するというわけだ。しかも、新曲に関しては従来からイクリプスのAVNが採用していた「FM de TITLE」からデータを自動的にダウンロード。楽曲の指定こそできないものの、AVNを使っているだけで無料でデータがダウンロードされるのはとてもありがたい。また、携帯電話がそのままAVN用リモコンとして使えたり、携帯電話で撮影した画像をAVNの壁紙とすることもできるなど、その実用性はかなり高いと言えるだろう。
◆定評のナビ機能もさらに進化
では肝心のナビ機能はどうか。これまで同様、その実用性の高さは抜きんでたものがある。分岐点の多くで表示されるカットインムービーガイドはその対象地点を大幅に広げたし、分岐点付近をきわめてリアルに動画で表現するので、曲がるタイミングが即座に分かる。
さらに都市部などでは走行すべき車線を順を追って案内するハイパーレーンガイドも重宝する機能。都市高速と一般道間の移動も3Dジャイロによって自動的に判断するし、その安定度は抜群に高い。AV機能ではiPodへの対応を果たし、DVDやCDの再生、そしてワンセグの内蔵など、十分なまでの機能が備えられている。新機能とAVNの組み合わせがAVNの楽しさをさらに高めることは間違いない。