国のバイオマス(生物由来)自動車燃料政策が足踏みしている。
旗振り役の環境省は、E3(混合率3%)、E10(同10%)と2段階に分け、ガソリンにサトウキビなどから採れるバイオマスエタノールを混ぜて環境対策としたい考えだが、石油業界が「コストがかかり過ぎる」と難色を示し、エタノールを含酸素系添加剤、ETBEに代えて混合するよう求めている。
バイオマス燃料は京都議定書のルール上、「二酸化炭素の排出にカウントしない」という規定があり、ガソリンに混ぜて全体の消費量を減らせば、それだけ二酸化炭素の排出削減に貢献する。
すでに経済産業省は関係法令を改正し、3%までの混合を認めているが、バイオマス燃料を積極的に使おうとする動きは見られないままだ。