ルノーが日産に株式売却、損失は10億ユーロに…当初予想を下回る

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ルノーグループ(Renault Group)は12月13日、保有する日産自動車の株式の一部、2億1100万株を日産自動車に売却した際の損失が、約10億ユーロ(約155億円)になると発表した。当初予想の15億ユーロの損失を下回るという。

ルノーグループと日産自動車との間では2023年11月、新たなアライアンス契約が発効した。これにより、ルノーグループと日産は、15%の株式を相互に保有することになった。ルノーグループと日産は、両社が保有する株式に付随する15%の議決権が行使可能になる。ルノーグループと日産の双方の議決権行使の上限は、行使可能な議決権の15%と定め、両社はこの範囲内で自由に議決権の行使が可能になった。

また、ルノーグループは保有する日産の株式(全体43.4%)のうち、28.4%をフランスの信託会社に信託した。一部の例外を除いて、この株式に関する議決権は中立的に行使される。

ルノーグループは12月12日、保有する日産自動車の普通株式2億1100万株を、日産自動車に売却することを決定した。2億1100万株は、ルノーグループがフランスの信託会社に信託した日産株28.4%のうち、日産資本の約5%に相当する。

これを受けて日産は12月13日、自社株式の取得プログラムの一環として、ルノーグループから2億1100万株を取得した。この株式売却によるルノーグループの損失が、約10億ユーロになる。なお、損失はルノーグループの連結財務諸表上の当期純利益に影響を与えるが、配当支払いのための当期純利益単体ベースの計算ベースからは除外される、としている。

《森脇稔》

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