アライヘルメット、ミュージアム調の展示で強調したかったこと…東京モーターサイクルショー2019

アライヘルメットのブース
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アライヘルメットは東京モーターサイクルショー2019で、展示方法をこれまでから大きく変更。ブースを塀のように囲い、そこには写真やメッセージなどが描かれている。内部は新製品などのヘルメットが並んでいるものの、それがあまり目立たない。

「ヘルメットはどのメーカーも同じように見ている人が多いので、アライのものは違うということを分かってもらうために、あえて今回、ミュージアム調の展示にした。アライがいかに安全性に務めているのか理解してもらいたい」と同社関係者は説明する。

ヘルメットの製造工程を展示し、それぞれの工程でこだわりを持ってつくっていることをパネルで説明する。そのこだわりは10個あり、例えば素材については、一般的なガラス繊維に比べコストがかかるスーパーファイバーを用い、シェル構造の骨格ともなるプレフォーマーを製造。ひとつひとつ厚みを確認しながら、厳しい重量管理の下、最良のものを生産現場で使用する。

製造現場では、一つのシェルをつくるのに高度な技術を持ったシェルエキスパートが20点以上の材料を用い、手作業で製造。そのシェルは成形部門と品質管理部門の2回にわたり、厚みや重量などを中心にチェックし、決して間違ったものを流さないシステムをとっている。

シェルにライナーを挿入する際は、モデル・サイズごとや各国の規格に合わせ、ひとつひとつ確認しながら作業を行っている。そして、最終検査工程では、独自の検査合格ラインを設け、厳しい基準を自らに課しているそうだ。

同社関係者が説明しているように、本当にアライヘルメットが安全性に力を入れているのがよく分かる。パネルにはこんなことも書かれている。

「アライは、プロテクションの向上を常に追い求めています。厳しい現実に先立ち、長い歴史を通じてやった方がよいと想うことは、たとえ小さくても諦めずに、ひとつひとつ積み上げるようにしてきました。あるときは、それらの相乗効果からか、奇跡をも思わせる驚異的な出来事にも遭遇します」

文字通り、ヘルメットづくりに誇りを持っているアライならではの展示方法と言っていいかもしれない。

《山田清志》

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