【パイクスピーク2017】1050馬力の FF 91、市販EVの新記録…テスラ超えた

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ファラデー・フューチャー FF91
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  • ファラデー・フューチャー社のFF91

米国のファラデー・フューチャー社は6月26日、米国コロラド州で決勝レースを迎えた「第95回パイクスピーク国際ヒルクライム」に『FF91』が参戦し、市販EVの新記録を打ち立てたと発表した。

同社は、米国カリフォルニア州ロサンゼルスに本拠を置く新興企業。オリジナルEVのFF91を発表し、EV市場に参入した。テスラのライバル企業になり得る存在と言われる。

FF 91のモーターは、最大出力1050hpと非常に強力。このおかげで、0‐96km/h加速は2.39秒と優れた加速性能を実現する。二次電池は、蓄電容量130kWhと大容量。1回の充電で走行できる距離は、およそ700kmの性能を持つ。

ファラデー・フューチャー社は今回、FF91の開発テストの一環として、パイクスピーク国際ヒルクライムに参戦。パイクスピーク国際ヒルクライムは、米国コロラドスプリングスで、1916年から開催されており、世界で最も有名なヒルクライムレース。競技は全長20kmのコースを一気に駆け上がり、タイムを競う。標高はスタート地点が2800mで、ゴール地点が4300m。標高差1500m、コーナー数156。内燃機関で駆動する車両は、ゴール付近では標高の高さに起因する酸素不足により、パワーが約30%ダウンする。

FF91は、チーフエンジニアのRobin Shute氏のドライブで、パイクスピークを11分25秒083のタイムで登り切った。このタイムは前回の2016年、テスラ『モデルS』の「P90D」が記録した11分48秒264を、およそ23秒短縮するもの。

ファラデー・フューチャー社のパワートレインおよびバッテリー開発担当、Pete Savagian副社長は、「今回のテストプログラムは、一定の環境下では決して見つけられない問題を発見するためのもの。このタイムを誇りに思う」とコメントしている。

《森脇稔》

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