もと国鉄キハ35系気動車の関東鉄道キハ100形気動車2両が、このほど完全に引退することが決まった。これに伴い関東鉄道は2017年1月8日、常総線の水海道車両基地(茨城県常総市)で「さらば、100!」と題した撮影会を開催する。
関東鉄道が12月8日に発表したところによると、2017年1月8日の午前・午後の計2回実施。守谷駅に集合し、車両基地まで臨時列車で移動してキハ100形の撮影会を行う。臨時列車はキハ100形以外の車両で運行する。
事前応募制で、今年12月16日から関東鉄道のウェブサイトで受け付ける。参加費は2500円で、定員は400人(午前・午後各200人)。
国鉄キハ35系は1960年代初頭、相模線など当時電化されていなかった都市部の通勤路線向けに製造された国鉄気動車。車両の両端に運転台を設けたキハ30形と、片側のみ運転台を設けたキハ35・36形がある。側面のドアは外づり式を採用しているのが特徴だ。
1980年代後半には、電化の進展などに伴い大量の余剰が発生。これに目を付けた関東鉄道が1987年から1992年にかけ、常総線で運用していた旧型気動車の更新を目的にキハ30・35形を譲り受けた。しかし、新型気動車の導入に伴い徐々に数を減らし、定期列車での運行は既に終了。最後まで稼働状態で残ったキハ100形(もとキハ30形)2両が、このほど完全に引退することになった。
JR線では2012年12月の久留里線(千葉県)を最後にキハ35系が消滅。私鉄・第三セクター鉄道に譲渡されたキハ35系も、関東鉄道キハ100形の引退により水島臨海鉄道(岡山県)の車両だけになる。このほか、関東鉄道のキハ350形(もとキハ35形)がフィリピンに譲渡された。
関東鉄道は撮影会終了後のキハ100形の扱いについて「譲渡先については国内外の鉄道事業者以外につき、現在は公表出来かねます」としている。