ホンダは9月16日、3列シートのコンパクトなミニバン『フリード』を8年ぶりに全面改良し、同日発売した。ガソリンエンジン車とハイブリッド車(HV)があり、HVのモーターには世界初となる重希土類を使用しないネオジム磁石が採用されている。
この磁石は、大同特殊鋼と共同開発したジスプロシウムなど重希土類を全く使わないタイプ。HV用モーターでの実用化は前例がないという。ジスプロシウムは生産の大半が中国となっており、過去には価格が高騰するなど調達にリスクがある。これを使用しない磁石の採用によってコストの安定化につなげていく。ホンダは今後、他のモデルにも展開する計画だ。
フリードおよび『フリード+』のHVシステムは、『フィット』や『ヴェゼル』などで採用されている1モーター式。フリードシリーズでの最高燃費は27.2km/リットル(JC08モード)であり、ライバルのトヨタ『シエンタ』のHVと並び、ミニバンではトップレベルの性能を確保した。