保安検査すり抜けへの対応策---新千歳の事案で航空会社と空港に指示

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保安検査すり抜け事案への対応策
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国土交通省は、新千歳空港で発生した保安検査すり抜け事案への対応策として、航空機搭乗の際に搭乗手続き確認を厳格化し、確認できない場合は搭乗できないようにすると発表した。

8月5日に新千歳空港で、旅客の保安検査すり抜け事案が発生した。これにより11便が欠航し159便に遅延が発生、2万人以上の旅客に影響が出るという事態となった。航空局では、この事案が航空保安上極めて重大な事案と受け止めており、今後、確実に再発を防止するため、航空運送事業者と全国の空港管理者に対し対策を指示した。

具体的には、保安検査場の運用を改善するため、検査場入口で入場時、搭乗券所持者のみの入場を徹底するなど、確認手順を改善する。検査場では、隙間や通路などのスペースへのフェンス、ゲートを設置する。検査場内でも検査体制・手順を改善する。

また、旅客に対する搭乗手続・保安検査に関する周知・案内を改善するほか、事案発生覚知時の初動対応・手順では「第1報」「封鎖」「運航停止」について空港内の手順・手段を見直すなど、改善する。

これらについて遅くとも10月末までに、各空港と航空会社ごとに措置を完了させる。航空局では、措置の実施が徹底されるよう監督・指導していく。

新千歳空港で起こった旅客の保安検査すり抜けは、搭乗手続きを完了していなかった旅客に保安検査場入り口での待機を指示したが、この旅客は、検査員が目を離した隙をついて検査場の金属探知機横の隙間を通過、行方が分からなくなった。

この旅客は搭乗口でも搭乗手続き完了を確認できなかったが、本人確認により搭乗手続きを行い、AIRDO20便に搭乗した。その後、この旅客が金属探知機を通過していないことが判明したため、保安検査場を閉鎖、国内線の全便が運航停止となった。さらに、再検査のため、保安区域にいた全旅客に退場させて再検査した。

《レスポンス編集部》

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