国土交通省近畿地方整備局は、瀬戸内海に緊急確保航路が指定されたと発表した。
緊急確保航路は、非常災害時に国土交通大臣が所有者の承諾を得ることなく漂流物の除去を行える航路。2014年1月に、緊急確保航路が東京湾、伊勢湾、大阪湾に指定された。今回、南海トラフ地震などで同様の被害が想定される瀬戸内海に緊急確保航路が追加指定された。
東日本大震災で発生した津波により、大量の貨物が流出し、航路を塞いだことで、緊急物資輸送船をはじめとする船舶の航行が、困難となった。この教訓を踏まえ、2013年6月に港湾法が改正され、非常災害時、港湾まで船舶の航行が困難となる恐れのある水域について、緊急確保航路として指定することとなった。
災害発生時には、国が緊急確保航路で迅速に啓開作業を行うこととなっている。