気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2016年4月25日付
●衆院補選、北海道5区自民勝利、和田氏、野党統一候補破る(読売・1面)
●三菱自業績予想見送り、17年3月期、補償額見通しつかず(読売・2面)
●トヨタ、中国でPHV販売へ、18年から(読売・4面)
●東京の記憶、多摩テック、エンジン音躍った(読売・29面)
●熊本地震、トヨタ生産影響8万台(毎日・2面)
●三菱自、測定法は「社内用」燃費試験で国交省判定(産経・1面)
●新卒採用特集、大卒理工系奪い合い、ホンダ35%増460人(日経・23面)
ひとくちコメント
マツダ、三菱自動車、ダイハツ工業を皮切りに今週水曜日(4月27日)から本格的に始まる自動車各社の2016年3月期決算の発表だが、経営環境を取り巻く諸事情で大きな狂いが生じている。
このうち、三菱自動車は、16年3月期決算は予定通り発表するものの、17年3月期の業績予想の公表を見送る方向で調整に入ったという。
きょうの読売などが報じているが、軽自動車の燃費を偽装した問題で経営悪化が避けられず、購入者への補償がどれだけ膨らむのか分からず、企業イメージが傷ついて販売への打撃も必至で、今後の予想は難しいと判断したとみられる。
また、マツダは、17年3月期の連結業績予想のうち、本業のもうけを示す営業利益が前期推定比で2割強も減益になりそうだという、1700億円程度となる見通しで営業減益は5期ぶりになると、先週末の23日の日経朝刊が伝えている。
為替の円高が利益を押し下げるからで、マツダに限らず、今期は円高進行が業績の重荷になる可能性があるようだ。
一方で、今週28日に決算の発表を予定していたホンダはGW明けの5月13日に延期するという。延期の理由は、「前期の実績値および今期の業績予想について、一部数値の確定に若干の時間を要することになったため」という。
熊本地震による二輪車工場の生産が停止した影響も考えられるが、前期についてはすでに3月末に決算の集計が完了しているはず。不正会計が発覚した東芝でも決算発表を延期した経緯があるが、ホンダの突然の決算発表の先送りも謎である。
今回の本決算はそれぞれのお家の事情を抱えながらの発表となりそうで、投資家をはじめ関係者は目が離せない。